意味のない素振りを繰り返していませんか?

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スラッガー養成コースでバッターの指導を行っていると、悪い形で素振りをしている選手が非常に多いことに驚かされます。その多くの選手は今まで、素振りのやり方を教わったことがなかったのでしょう。しかし本来は自ら考えることにより、良い形に改良させていかなくてはなりません。

打撃成績が良くない小学生選手にダントツで多いのですが、高めのボールゾーンで素振りを繰り返してしまっている選手が非常に多いんです。この素振りではまったく意味がありません。もちろん高めのボールゾーンに来たボールを打てるようにはなるかもしれません。しかしピッチャーがそこを狙ってくることはまずありませんよね。

普通のピッチャーは、ほとんどのボールをバッターの膝の高さに集めようと努力しています。なぜならその高さが、最もバッターの目線から遠い高さだからです。目線から遠いということは、それだけジャストミートされる危険性が減るということです。

ピッチャーは膝の高さを一生懸命狙ってくるのですから、バッターもやはりそこを打つ訓練をしておく必要があります。ピッチャーが狙って投げてくることのない高めのボールゾーンで素振りを繰り返しても意味はありません。素振りは必ず、ベルトから膝の高さのボールを打っていく前提で行っていく必要があるんです。

ただし、低いボールを打つイメージで素振りをしていても、腕を下げて低めを打ちに行かないでください。必ず股関節を動かすことにより上半身を前傾させ、バットを膝の高さまで下ろしていってください。この時に股関節を使えないと手打ちになってしまい、低いボールを強く打っていくことはできなくなります。

高めのボールゾーンで素振りしている選手は本当に多いんです。ぜひこの機会に素振りの形を一度見直し、ボールゾーンで素振りをしてしまっていた場合は、今日からすぐにベルトから膝の高さの間で素振りをしていくように意識付けていってください。
コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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