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2014年12月19日

右投右打を右投左打に変えた際のデメリット


元々は右投げ右打ちの選手が、周囲のアドバイスにより右投げ左打ちに転向するケースは日本ではかなり多いのではないでしょうか。確かに左打ちのメリットは小さくはないと思います。まず単純に、右打席よりも左打席の方が一塁に近くなるため、内野安打を稼ぎやすくなります。さらに左打者の場合はバットを振った勢いをそのまま一塁方向に向けられるため、打った後のスタートも早くなります。

打率を上げるためには確かに内野安打は不可欠かもしれません。現に262安打を放った2004年のイチロー選手は、バントヒットを含めると61本の内野安打を放っています。実にヒットの内23%が内野安打だったということになります。仮にこの内野安打が半数になっていたら、この年の.372という打率は.329まで低下してしまうことになります。こうして考えると、野球は左打ちが絶対的に有利と考えることもできます。しかしLittlerockheartの考え方は少し異なります。

内野安打が不要、と言うつもりはまったくありません。ですが内野安打を増やすために右投げ右打ちを、右投げ左打ちに簡単に変えてしまうことは最善とは考えていません。その理由は、右投げ右打ちを右投げ左打ちに変えてしまうと、バックウェイト打法を取り入れることが困難になるためです。バックウェイト打法とフロントウェイト打法に関しては、こちらの記事をご参照ください。

プロ野球選手はイチロー選手、松井秀喜選手、栗山巧選手ら、多くの右投げ左打ちの打者がこのことに悩んできました。バックウェイトの打ち方の概念としては、利き手の器用さと力強さでボールを押し返すというものがあります。鉛筆や箸、投げる動作が右利きの場合、左手の方が器用で力強いということはほとんどありえません。だからこそ器用で力強い右手をメインとして使って打つというのが、バックウェイトの一つの考え方です。

上述した右投げ左打ちの3選手がバックウェイトで打とうとすると、非利き手を使うことになります。そのためボールを上手く押し返すことができないのです。日本ではあれだけホームランを量産した松井秀喜選手が、メジャーではホームランを量産できなかった理由がここにあります。利き腕の力強さを上手く使えない右投げ左打ちであるために、あれだけ高い技術を持った松井選手であっても、メジャーリーガーの力強いボールを押し返すことができなかったのです。

飛距離に関してもそうですが、ミート力に関しても同様です。非利き手で打つよりも、利き手をメインとして打った時の方が正確性はアップします。しかし日本の指導者の多くは、今現在体重移動による打ち方、つまりフロントウェイト打法の指導しかできていないのが現状です。バックウェイトという技術の存在を知らずに指導されている方も、非常に多いようです。

打撃技術の進化をしっかり追いかけていくと、総合的に見るとフロントウェイトよりもバックウェイトの方が、打率も飛距離もアップしやすくなります。メジャーリーグで長年続けて成績を残しているスラッガーを観察してみると、ほとんどの打者がバックウェイトで打っています。これはアメリカ球界が、子どものうちからバックウェイトで打つための技術指導を受けられる環境であるためです。

メジャーリーグよりも技術の進歩(浸透)が遅れ気味の日本とはいえ、きっと10年後には普通にバックウェイトという技術を誰もが取り入れている環境になっているはずです。その時元々は右投げ右打ちだった選手が、右投げ左打ちに変えてしまっていると、トップハンドが非利き手になってしまい、バックウェイトで打てないという現実を突きつけられてしまうのです。

右投げ右打ちを絶対に右投げ左打ちに変えてはいけない、とは言いません。しかしそこをあえて変えるのであれば、上述した内容を吟味した上で覚悟を持って変える必要があるのです。

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コラムカテゴリー:バックウェイト打法を理解する
コラム著:Coach Kaz
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