近年、日本でもフライボール革命が注目されるようになりました。僕は当野球塾を開講した2010年、まだフライボール革命という言葉が存在していなかった頃から、選手たちには打球を上げるための技術を伝え続けてきました。その結果、受講生たちの中からは続々と4割バッターが誕生していきました。
最近では小学生であってもフライボール革命という言葉を知っていたりします。しかし少年野球であっても高校野球であっても、フライボール革命というものを少し勘違いして捉えてしまっている方が多いようです。フライボール革命とはその名の通り、ゴロよりもフライボールを打った方がヒットや長打になりやすいという考え方です。ですがただ打ち上げればいいというものではないんです。
「フライを打てばヒットになりやすい」と考え、ヘッドを下げたスウィングで、投球軌道に対して大幅にアッパースウィングして打球を上げようとしている選手が多々見受けられます。しかしこのやり方は間違いであり、フライボール革命を理解せずにフライボール革命の恩恵だけを受けようとする、手抜きのやり方です。
フライボール革命とはフライを打てばいいということではなく、良い打ち方をすると自然とフライボールになる、という考え方なのです。ヘッドを下げて打球を上げようとしても外野手の頭を越えていくことはありませんし、そもそも内野フライやボテボテのゴロばかりになると思います。ですのでフライボール革命を勘違いし、すくい上げてフライボールを打とうとは絶対にしないでください。
体重移動をしないステイバック、つまり軸足に体重を乗せたまま打っていくフォームが身につくと、打球は自然と上がっていくんです。つまり上半身の動きで小手先でバットの軌道を変えて打球を上げるのではなく、下半身の動きで打球を上げる必要があります。僕のコーチングを受けている方であれば「W90°」という言葉を聞いたことがあると思います。軸足で作る、まさにこの2つの90°がフライボール革命の鍵となるのです。ちなみに2010〜2011年に僕がW90°を指導した選手は、今ではプロ選手となっています。
もし今まで上半身で打球を上げようとしていた選手は、それはフライボール革命の考え方には則していませんので、下半身の適切な動作によって、自然と打球が上がっていくフォームを身につけられるようにしていってください。しかしそのやり方がわからないという方は、ぜひ僕のコーチングを受けにいらしてみてください。
- フライボール革命を理解していないフライボールに意味はない
- 日本ではまだ勘違いされているフライボール革命
- 重要なのはフライボールよりも、それを打つためのプロセス
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