理由は簡単です。まず、バットでボールを捉えられる幅をだいたい90°と考えてください。もちろんもっと広い選手や、もっと狭い選手もいるわけですが、今回は一般論として90°としたいと思います。トップからバットを振り下ろしてきて、体前面に来た時のだいたい90°くらいのスウィング幅が、ボールを捉えやすい動作角度となります。
非軸足のつま先が開いてしまうと上半身も同時に開きやすくなり、この90°という幅が体の前面よりも前に出てしまい、投手寄りに移動してしまうのです。つまり自分の体から少し遠いところでコンタクトする必要があります。このように前で打った時は、タイミングが合えば長打を打ちやすくなります。しかし泳がされやすく、タイミングを合わせられる時間が短くなってしまうため、正確性は大幅に低下してしまいます。これが、長距離打者が打率を残しにくいと言われている一つの要因です。
しかし非軸足のつま先を開かずにバットを振ることができると、90°という動作角度を自分の体の前面に置くことができます。すると自分の体の近くでコンタクトしていけるため、ミート力はアップすることになります。さらにステイバックで打っている場合は利き腕でボールを押し返すこともできるようになり、反対方向へのホームランも増えるようになります。
さらにつま先を閉じるメリットとして、バットをきれいな軌道でコンパクトに振ることができます。そのためバットスウィングの速度が少しアップし、それがパワーアップへと繋がっていきます。
このようにミート力をアップさせるためにも、飛距離をアップさせるためにも、非軸足のつま先はバットを完全に振り終えるまでは極力閉じておくことが理想の動作となります。なんとなく「体は開いてはいけない」と考えてバットを振るよりは、このように明確な理由を知った上で「開いてはいけない」と考えた方が、パフォーマンスもアップさせやすいはずです。このような「明確さ」の引き出しを少しずつ増やせるようにしてみてください。
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コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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