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「頭を移動させずにバットを振りなさい」という指導から始めてしまうのはとても危険!

頭を移動させずに振ることを最優先にしてはダメ!

僕の生徒さんたちに話を聞いていると、少年野球や野球部などでは未だに「頭を移動させずにバットを振りなさい」という指導をしきりに行っている野球指導者がとても多いようです。

僕のレッスンを受けてくださっている方であれば、なぜこの指導法が良くないのかを理論的に十分理解してくださっていて、どうすれば頭を移動させずに良いスウィングができるようになるのかも分かってくれていると思います。

でも「頭を移動させずにバットを振りなさい」というところから指導を始めてしまうと、頭を移動させないことを最優先にしてしまい、バットスウィングそのものが中途半端になりやすいんです。

そもそも、頭を置く場所もどこでも良いというわけではありません。頭を置く場所はどこでも良いから頭が移動しなくなればそれでOK、ということではなく、正しい場所に頭を置いて、別の動作が良い形でできるようになることにより、自然と頭が移動しなくなるスウィングにしていく必要があります。

経験則による指導の100%が間違いってわけでもない

僕らのようなプロフェッショナルコーチたちは、もちろんしっかりと科学的に根拠がある正しいフォームを指導することができます。でもボランティアのお父さんコーチであったり、本職は教師である野球部の監督が、野球動作の科学を本格的に学んでいるケースはほとんどありません。

でも中には少年野球のお父さんコーチや、野球部で教えている先生が僕のレッスンを受け、本当に正しい野球動作の指導法を勉強されているケースもあります。そのような勉強熱心な指導者の方であれば、安心して野球を教わることができます。

でも99.9%の野球指導者は経験則だけで子どもたちを教えてしまっています。もちろんその経験則のすべてが科学的に正しくない、というわけではなく、中にはもちろん理解の有無は別としても科学的に正しい動作を教えている場合もあります。ですが経験則だけで指導している場合、ほとんどの指導内容は科学的に正しくないものばかりです。

「頭を移動させずにバットを振る」というところから始めてしまう指導も、もちろん科学的には間違いです。例えば極端な話、頭が移動していなかったとしても、その頭が尾骨の真上、もしくは投手側にあってはまったく意味がないわけです。

尾骨

バッティングでも結局一番大事なのは股関節!

正しいやり方で頭を移動させずにバットを振るためには、ステイバックという技術を身につける必要があります。それができれば、頭を移動させないようにバットを振ろうとしなくても、自然とスウィング中の頭は正しい場所で移動しなくなります。その結果目線もスウィングもブレなくなり、ミート力が安定していきます。

ちなみに頭の位置を固定するベストなタイミングはテイクバックとステップの始動直前です。このタイミング以降頭が移動しなくなるのがベストなのですが、最低限テイクバックの最深部(トップ)以降で頭が移動しなくなれば、ある程度のミート力を確保することができます。

また、股関節が弱かったり上手く使えていなかったりすると、頭は移動しやすくなります。その理由はまず股関節に体重が乗りにくくなり、重さがかけられていない股関節は野球動作では上手く機能しなくなります。すると重心が土踏まずではなく、つま先や踵側に行き踏ん張りが弱くなり、体重が左右前後上下に流れやすくなり、その結果頭の移動が大きくなってしまうんです。

頭を移動させないステイバックをマスターするためにも、股関節の柔軟性・強さ・可動性はしっかりと養っておくようにしましょう。ステイバックは股関節の正しい動作なくしてマスターできる動作ではありません。

でも股関節のコンディションが良ければ、ステイバックを正しい動作で取りやすくなり、その結果、特に意識しなくてもスウィング中に頭が移動することがなくなっていき、ミート力も安定していきます。

股関節は、とにかく投打共に最も重要な関節となりますので、ここをしっかりとコンディショニングしてからステイバックのマスターを目指し、頭が移動しないバッティングフォームをマスターしていきましょう!

そして科学的に本当正しい動作改善法に関しては、僕がレッスンしている動画をTeamKazオンデマンド野球塾で公開していますので、ぜひそちらを参考にされてみてください。

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