軟式野球で硬式用バットを使うのは格好良いけどやめた方が良い理由

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ページ更新日:2023年1月16日

軟式野球で硬式用バットを使うことは、大会によってルールが異なる

ティーバッティングは意味がないって本当g

こんにちは。僕は普段、野球のプロフェッショナルコーチをしているのですが、選手たちにマンツーマンレッスンをしていてたまに受ける相談として「軟式球を硬式用バットで打っても大丈夫ですか?」というものがあります。これに関しては、公式戦では基本的に禁止とされる大会が多いようなので、軟式の試合で硬式用バットは基本的には使わない方が無難です。

ただし、草野球の練習試合やローカル大会の場合、特に禁止されていない場合もあります。僕自身大人になってから、助っ人として友人の軟式草野球チームに呼ばれた時に、何気なく愛用の硬式用木製バットを使い、打ち終えた後にそのバットを審判に拾ってもらったことが何度かありますが、一度も注意をされたことはありませんでした。ですので使って良い場合もあるわけですが、大会ルールで禁止されている場合もありますので、そこはしっかりと試合前に確認するようにしてください。

大会ルールで硬式用バットの利用が禁止されていることを知らずに使ってしまうと、審判や相手チームからの指摘により反則を取られてバッターアウトになってしまうこともあります。そうならないように、もし軟式の試合でも使い慣れた硬式用バットで打席に立ちたい場合は、必ず審判に確認をするようにしましょう。

硬式用バットで軟式球を打っても安全性においてはまったく問題なし

SGマークが入った軟式用バットで軟式球を打ってバットが破損し怪我した場合は、メーカーには補償する義務があります。ですがその軟式用バットで硬式球を打って怪我をした場合は、補償を受けることはできません。なぜなら軟式用バットは、硬式球を打てるだけの強度では作られていないからです。

逆に硬式用バットで軟式球を打っても、硬式用バットが破損することはまずありえません。木製バットだったとしても、軟式球を打って硬式用バットが破損することはないはずです。このように軟式野球で硬式用バットを使うことは、バットの安全性においては基本的にはまったく問題ないと言えます。

ですがパフォーマンスの質ということを考えていくと、やはり軟式野球では軟式用バットを使った方が良い、という結果になります。ただ、絶対的なパワーやスウィング速度があれば、これから書き進める内容はまったく無意味なものとなりますので、あらかじめご了承ください。

硬式用バットで軟式球を打つとボールが潰れすぎてしまう

まず軟式用バットと硬式用バットを比べた時、強度以外に何が違うかと言えば重さです。軟式用バットは大人の場合650〜700g程度が一般的には多いと思うのですが、硬式用バットになると900g前後が多くなります。単純に200g以上違うと仮定すると、硬式用バットの重量は、軟式用バットの重さの30%増ということになります。この重量増はパフォーマンスに大きな影響を与えることになります。

スウィング速度にほとんど差がないと仮定をすると、より重いバットでボールを打った時の方がインパクトの衝撃は大きくなります。すると軟式球もその分大きく潰されてしまいます。インパクト時にボールが潰れてしまうと、潰れてしまった分だけ反発力が相殺され、飛距離を縮めてしまうんです。

ちなみにビヨンドなどの軟式用複合バットは、インパクト時にボールを潰さないようにバレル部分にポリウレタンが巻かれています。ボールが潰れないので(逆にバット側を潰す)反発力を維持でき、飛距離を伸ばせるというのがビヨンドなどの複合バットの構造です。

上述したようにスウィング速度が変わらないと仮定すると、軽いバットよりも重いバットを使った方がインパクトは強くなります。硬式野球の場合はボールにスピンをかける打ち方になるため、インパクトは強ければ強いほど良いのですが、面と面で打っていく軟式野球の場合はそれではボールが潰れてしまい、スウィングが速ければ速いほど飛距離は低下することになります。

一方軟式用に比べて硬式用だとスウィング速度が低下する場合は、低下の割合にも寄るわけですが、軟式用バットを使った時と飛距離には大差は出なくなります。スウィングが遅くなればインパクトが弱くなり、ボールの潰れ方も小さくなるためです。このような原理を考えると、やはり軟式野球では軟式用バットを使うのがベストだと言えます。

参考記事:ビヨンドで飛距離がアップする理由と使うデメリット

多少軽いバットはOK、でも軽すぎるバットはNG

軟式球の場合、上述の通りインパクト時にボールが潰れない方が反発力が大きくなり、打球の飛距離を伸ばすことができます。そういう意味においても物理的には、軟式野球の場合は重い硬式用バットを使うよりは、軟式球を打つための規格で作られた軟式用バットで打った時の方がパフォーマンスは向上しやすいと言えます。

ただしバットは軽過ぎてもあまり良くはありません。軽過ぎるバットを使ってしまうと「速度×重量」で計算されるパワーが小さくなってしまい、理想のインパクトの衝撃力に届かなくなり、振りやすさが向上したとしても打球の速度や飛距離は大幅に低下してしまいます。

軽すぎるバットは、バットをボールに当てることは易しくなりますが、打球そのものが飛ばなくなってしまうため注意が必要です。ですのでバットを選ぶ際は、最も速く振れる最も重いバットを選ぶというのがポイントになります。

ですが多少軽い分には問題ありません。普通の重さのバットよりも、多少軽いバットを持つことによって、普通の重さのバットを振った時よりも速く振れる場合は、「速度×重量」の数値が変わらない、もしくは向上する場合があります。ですので、軽すぎるバットは良くないのですが、多少軽めのバットという意味では、検討の余地は十分にあると思います。

参考記事:バッティングパワーの計算式。打者のパワーはこうやって測る!

ビヨンドなどの複合バットは、本気度の高い選手にはオススメできない!

将来的に硬式野球に進み、更に上のレベルの野球を目指したいという選手には決してオススメできないのですが、しかし草野球や、軟式以外の野球をやる予定のない選手であれば、ビヨンドであったり、インパクト時にボールがバットの表面を滑らないように作られた特殊な形状のバットを使うのも決して悪いことではないと思います。週1回の野球で、打者としてそれでパフォーマンスがアップするのであれば、趣味としての野球が更に楽しくなると思います。

ただ、ビヨンドのようなラバー構造のバットは消耗品となります。練習で多用したり、バッティングセンターで使うことは避けてください。ラバー構造バットの場合、少しでもラバーに亀裂が入っていたりするとパフォーマンスが低下するだけではなく、破損による怪我にも繋がってしまいますのでご注意が必要です。ちなみにビヨンド等のプロウレタン製ラバーの交換には1〜2万円かかります。

軟式用バットと硬式用バットの素材の違い

金属バットという枠で見ると、軟式用バットはアルミなど軽い金属素材で作られていることが多い反面、硬式用は超超ジュラルミンという非常に硬い素材で作られていることが多くなります。超超ジュラルミン製のバットで、例えば現役バリバリの硬式野球選手が軟式球を打つと、ボールがすぐに破損してしまうことにも繋がりますので、少なくとも硬式用バットで普通にフルスウィングできるバッターは、やはり軟式野球の試合で硬式用バットを使うことは避けた方が良いと思います。

逆に硬式野球の試合では、強烈すぎるピッチャーライナーを打てないようにし、打球が直撃してピッチャーが怪我をしないように、軽すぎるバットの利用は禁止されています(軟式用バットの「軽すぎる」とはニュアンスが異なります)。ある程度の重さがあるバットで、全力で振ったとしてもある程度スウィング速度が低下するように設計されています。ですので結論としてはやはり、軟式野球では軟式用バットを使い、硬式野球では硬式用バットを使うことがベストとなるわけです。

かつて高校や大学の野球部でバリバリとプレーしていた方の場合、大人になってからの草野球でも硬式用バットの方が振りやすいということはあると思います。ですが軟式野球を最大限楽しむためには、やはり草野球では軟式用バットを利用された方がいいと思います。

逆に、大事なのでもう一度書きますが、軟式用バットで硬式球を打つことは絶対に避けてください。金属バットを購入すると、金属バットの破損が原因で怪我をした場合の保険(SGマーク)も自動的に付帯してくるのですが、軟式用バットで硬式球を打ち、それが原因でバットが破損し万が一怪我をしてしまっても、推奨された利用方法ではありませんので、保険適用外となってしまいます。

飛距離が一番伸びるのは実は木製バット

最後に付け加えておくと、バッティングスキルが高くなってくると、実は金属バット以上に飛距離を伸ばせるのは木製バット(特にアオダモ)なんです。興味がある方は、下のコラムもチェックしてみてください。ちなみに僕がコーチをしている野球塾でも、硬式野球でプレーをしている選手には木製バットの本当に正しい使い方もレッスンしています。

参考記事:実は金属バット以上に飛距離を伸ばせる木製バット

バッティングとはバットを使うプレーになるわけですが、バットを使うわけなので、やはりバットの性格をしっかりと把握しておかないと、手に持ったそのバットの本領を最大限引き出すことはできません。ですので硬式野球でも軟式野球でも、ボールと体に合ったバットを適切に選び、そのバットの性格をしっかりと把握した上でバットのパフォーマンスを最大限引き出せるバッターになっていってください。そうすればヒットの本数もどんどん増えていくはずです。

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コラム筆者:カズコーチ@プロの野球コーチ
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