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2011年05月25日

投球時の軸脚は蹴るのではなく内旋させよう


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以前の記事で、投球時にピッチャーズプレートは軸足(靴を履いている部位)で蹴らない方が良いと書きました。では、ステップ脚を振り下ろしたあとの軸脚(足全体)はどうすれば良いのでしょうか?これに関してはいろいろな意見が言われています。「蹴った方が良い」と指導するコーチもいれば、「自然に内旋するから特に意識する必要はない」と指導するコーチもいます。理論というのはたくさんあります。要は、どの理論を自分が信じ、その理論が自分に合っているかどうかが大切というわけです。

軸脚に関しての僕の理論はこうです。「意識しない程度に内旋させる」ことです。どんな理論であっても、それを実戦の中で意識しているようでは効果はありません。理論は、意識しないでも実践できている状態が必要です。そのためあえて「意識しない程度に」と付け加えました。

そもそも軸脚の内旋とは、軸足のつま先が反対側の足に向いていくように股関節を内側に絞る動作のことです。この動作がピッチングにどのような好影響を与えるかと言いますと、まず軸脚が内旋するそのベクトルは、スローイングアームのベクトルと同方向になります。つまり軸足を内旋させることで、下半身から竜巻のように回転エネルギーを上へ上へと繋げて行くことが可能になります。これは先日書いたインターアクションフォースということになります。これが1つ目のメリット。

軸脚を内旋させるともう1つメリットが生まれます。それは「連合反応」です。連合反応とは、身体のある部位に刺激が与えられると、その部位とは別の部位にも連合して反応が起こる生理反応のことです。例えば100kgのバーベルを持ち上げようとする際、力が入るのは持ち上げる腕だけではなく、顎にも力が入り歯を食いしばったりしますよね?実際は歯を食いしばってもバーベルは持ち上がりません。でも腕に力を入れることで、顎関節にも反応して力みが生まれるというわけです。

軸脚を内旋させることで連合反応が起き、ステップ脚も内旋するようになります。ステップ脚に内旋が起こるとどうなるかと言うと、ステップして着地させたステップ脚の膝が外側に開かなくなり、同時にグラブ側の肩も開きにくくなります。するとボールは打者から見えにくくなるばかりか、ボールに切れも生まれるようになります。

このように、軸脚を内旋させると大きく2つのメリットがあると僕は考えています。

しかし軸足でプレートを蹴ってしまうと、軸足が内旋しにくくなり、しかも蹴ったことにより身体全体のベクトルの向きにずれが生じてしまいます。するとステップ脚の膝も開きやすくなり、ボールは見極められやすくなり、制球も失ってしまいます。この状態では、スライダーはすべて外角に流れてしまい、バッターが手を出してくれることもなくなるでしょう。

投球時に上手く軸足を内旋できているかは、軸足の靴紐を見れば分かります。靴紐にも土が付いているようなら、上手く内旋できている可能性が高いでしょう。次回の練習を終えた後、ぜひ靴紐に土が付いているかどうかをチェックしてみてください。内旋した足の甲が地面を向き、クリーツが上を向いているようなら、靴紐に土が付くようになります。



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コラム著:Coach Kaz
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