仮に人差し指側にしかマメができない場合、前腕の筋肉を均等に使えていないことが考えられます。前腕にいくつかある筋肉は、それぞれ人差し指から小指までと繋がっているんです。人差し指側にしかマメができず、小指側にはほとんどマメができない場合、前腕にある筋肉の半分くらいしか使えていないということが考えられます。
筋肉を均等に万遍なく使えていないということは、その分だけ投球に力負けしてしまうということになりますので、打球も弱くなりますし、根本的に飛距離が低下してしまいます。いえ、低下すると言うよりは、本来出せるはずの飛距離を出せなくなると表現した方が適切かもしれません。
ピッチャーの場合は、いわゆる握力計で測る握力は、数値が高いに越したことはありませんが、それほど高くなくても大きなデメリットは生じません。しかしバッターの場合は握力が弱いとインパクトの瞬間に、バットのグリップが一瞬手の中で遊んでしまい、そこでバットが押し返されることになります。ですのでバッターの場合は握力はしっかり鍛えておいた方が良いと思います。
握力が必要とは言え、最初から最後までギュッとグリップを握っている必要はありません。リラックスした状態から振り始め、インパクトの瞬間に最大の握力を発揮できれば良いんです。そうすればバットが手の中で遊ぶことがなくなり、下半身から上半身を経て生み出したエネルギーを効率良くバットに伝えられるようになり、強い打球を打てるようになります。そして打球が強くなれば飛距離も自然とアップしていきます。
握力がまだ弱い小学生の場合は、安全のため最初からバットをしっかり握っていた方が良いかもしれません。しかし中学・高校になって握力が強くなってきたら、インパクト以前は少しリラックスを心がけた方がパフォーマンスにはプラスとなります。その理由は、バットを最初から最後まで力一杯握ってしまうとバットスウィングの速度が低下してしまうためです。
ピッチャーも腕をリラックスさせるほど球速がアップするわけですが、バッターも程よくリラックして、インパクトの瞬間に握力を最高地点に持っていけると、スウィング速度を失うことなく鋭くバットを振っていけるようになります。ぜひ試してみてください。もしこのような打撃技術を本格的に身につけたい方は、スラッガー養成コースでわたくしチーフコーチのコーチングを受けにいらしてください。お待ちしています。
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