肘が痛くなったことのない60%の子に野球肘の兆候
埼玉県のあるスポーツ外科の先生が病院からエコー診察をするための機器をグラウンドに持っていき、一度も肘が痛くなったことのない少年野球選手の肘をエコーで診たところ、なんと約60%の子たちに野球肘の兆候が見られたそうです。
このリサーチでも分かるように、野球肘というのは痛くなった時が発症ではないんです。発症した瞬間に痛くなる子もいれば、発症して何年も経ってから急に痛み出す子もいます。そして発症から時間が経てば経つほど、野球肘の重度は重くなる傾向にあります。
そして野球肘はできるだけ早く見付け、できるだけ早く治療した方が治りやすくなります。こう考えると、肘が痛くなかったとしても、親御さんは一年に1回程度はお子さんの肘をスポーツ外科の先生に診てもらった方が良いと言えます。
野球肘の原因は内旋型トップポジションにあり!
野球肘の原因の大半は内旋型トップポジションにあると言えます。
少年野球の監督・コーチの大半は、上の写真のような形を作ってから投げるように子どもたちに教えてしまっているのではないでしょうか?しかしこの内旋型トップポジションを作ってから投げるフォームこそが、野球肘の原因になっているんです。
内旋型トップポジションを作ってから投げると、アクセラレーションフェイズ(加速期:トップポジション〜ボールリリースにかけての動作)で肘の内側に外反ストレスがかかり、それによって必要以上に伸ばされてしまうことによって内側側副靱帯を痛めてしまうんです。
プロ野球選手やメジャーリーガーが頻繁に受けているトミー・ジョン手術(TJ手術)というのは、この内側側副靱帯の修復手術ということになります。
野球肘は勉強不足のコーチが生み出している!?
野球肘の70%は肘の内側に起こります。つまり言い換えると、勉強不足の大人たちが子どもたちに内旋型トップポジションから投げるフォームを教え込まなければ、野球肘になった70%の子は野球肘にならなくて済んだ、と見ることもできるわけです。
つまり野球肘というのは野球をやっている限り誰しもに起こりうることではなく、内旋型トップポジションを教え込まれてしまった子に起こる可能性が高くなる故障というわけです。
ボールが変わる時が最も野球肘を発症しやすい
野球肘が発症しやすいタイミングは、投げる球速がアップした時、もしくはJ号からM号、軟式から硬式、学生用硬式からプロ用硬式、NPB公式球からMLB公式球などボールの種類が変わった時が多くなります。
肘に負荷のかかる良くない投げ方のまま急にボールが大きくなったり、重くなったり、滑りやすくなったりすると、そのタイミングで潜伏していた野球肘の兆候が痛みを発し出すようになるんです。
子どもたちの野球肘を防ぐためには、やはり大人のコーチがしっかりと、解剖学的に本当に正しいボールの投げ方を学ぶ必要があります。しかし日本の少年野球の99.9%のコーチは、昭和時代に教わった投げ方をそのまま子どもたちに教え込んでしまっています。
レッスンでは97%の子の野球肘が改善!
僕は2010年1月にプロフェッショナルコーチに転身し、プロ野球選手たちの個人コーチや自主トレサポート、子どもたちへの野球肩野球肘の予防改善レッスンを行っているわけですが、野球肘に悩んでいた子どもたちの97%は、僕のレッスンで動作改善をすることにより、痛みなく投げられるようになっています。
ちなみに残り3%の子は、残念ながらすでに野球肘がかなり悪化した状態で動作改善だけではどうにもならず、手術をしなければ完治はしないという症状の子たちでした。
野球肩になる原因はかなり複雑で細かかったりするのですが、野球肘になる原因のほとんどは投げ方にあると言えます。そしてその中でも内旋型トップポジションから投げるフォームが、最も野球肘を発症しやすいと言えるわけです。
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