投手の腕を振る速度は球速よりもずっと低いという不思議

少年野球のパパママへ


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投手がボールを投げる際の手部(ボールを握っている部分)の速度は、だいたい100km前後となります。これは110kmのストレートしか投げられない投手でも、140kmを超えるストレートを投げる投手でも同じです。140kmのストレートを投げている投手であっても、手部の最大加速は110kmにも満たないことがほとんどなのです。それなのに140kmのボールを投げられるというのは不思議ですよね。

時速100kmと言えば、車で言えばスピード違反で切符を切られてしまうような速度です。ボールの速度としての100kmというのは小中学生クラスとなりますが、しかし手部が100kmで振られていると考えると、体にどれだけの負荷がかかるのかが少し想像できると思います。体の一部を時速100kmの速度で動かすというのは、大変な作業です。
さて、話を戻しましょう。手部の速度が最高速になるのはもちろんリリース時です。この時に100kmを超えるわけですが、その時の肘の移動速度は40km少々となります。さらに肩の移動速度は25km程度、腰は10km程度となります。爪先から手部まで、投球動作中はこうした速度で並進運動をしているのです。それぞれの部位の速度を包括的に見ていくと、手部が100kmであっても、球速が140kmを超える理由というものをご理解いただけるのではないでしょうか。
ちなみに球速はボールの加速距離も大きく影響してきますので、単純に子どもよりは大人の方が腕が長い分、加速距離を長く取ることができ、ほとんど同じ速度で手部を加速させているとしても急速には大差が生じてきます。
球速をアップさせるために、上半身の筋力を一生懸命鍛えている投手がいます。しかしこれはベストな方法ではありません。何故なら上半身の筋力を一生懸命鍛えたとしても、リリース時の手部の移動速度はそれほど変わらないからです。球速をアップさせるためには手部、肘、肩、体幹、腰、膝、足部などそれぞれをしっかりと連動させ、それぞれの移動速度を少しずつ高めていくことのできる投球動作を習得する必要があるのです。
そのために重要になってくるのがキネティックチェーンです。これをしっかりと理解し、下から上へとエネルギーを能率的に運んでいくことのできる投球動作を身に付けなければ、ボールに最大限のエネルギーを加えることができず、球速アップを実現することも難しくなります。
筋トレをすれば確かに見た目の球速はアップします。しかしそれではストレートの伸びは低下してしまい、上半身の力に頼って投げる分制球力も同時に低下してしまいます。さらに言えば腕そのものが重くなってしまう分、肩肘にかかる負荷も大きくなってしまい、故障の原因にもなってしまいます。ですので筋トレはあくまでも、ボールを投げた時の衝撃に耐える体を作る、という目的で行って欲しいとTeamKazオンライン野球塾では指導しています。

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コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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