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2011年06月06日

はじめから重いストレートを投げようといてはいけない


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重いストレートを一言で説明するならば、ボールの回転数が少ない速球だと僕は考えています。しかし僕ははじめから重いストレートを投げる必要は一切ないと考えています。それよりも、切れのあるストレートを投げられるようになって欲しいと考えています。

例えば極端な話、ストレートが無回転だったとしましょう。無回転とは言え、話はあくまでもストレートのことですので、フォークボールとは異なります(後述)。ストレートが無回転だった場合、空気抵抗はボールの一面でしか受けません。もしこの時、縫い目の山が進行方向に対し横断する形になってしまうと、ボールは常時大きな空気抵抗を受けて進んでいくことになります。すると球速は進むにつれて低下していくことになるので、初速と終速の差も大きくなります。バッターにとって、初速と終息の差が大きなストレートほど打ちやすいボールはありません。

無回転のストレートとフォークボールとでは異なると書きましたが、それはフォークボールは「抜く」ボールであるためです。フォークという球種は人差し指と中指でボールの両端を挟み、そこから抜くようにして投げるため、球威はある時点に達すると一気に衰えます。この球威の衰えによりボールは重力に従い、下方へと曲がっていくわけです。

一方無回転のストレート(現実にはありえませんが)は、指先から抜いて投げるわけではないので、ボールに確かな勢いが与えられます。ですのでフォークほど大きな重力の影響を受けることもありません。

さて、話を現実の世界に戻しましょう。重いストレートとは、腕っ節の力で投げた時に生まれるものです。つまり重いボールを投げるピッチャーは、下半身を使わずに投げているということになります。

松坂大輔投手のボールは重そうですよね?でも松坂投手クラスになると次元が違ってきます。150kmを超すストレートは、その球速が生み出す大きな並進エネルギーが、バッターが振ったバットを押し込むために、重く感じるのです。その証拠に松坂投手が投げるストレートの回転数は、プロ投手の中でもずば抜けています。

腕っ節の力で投げる130~140kmのボールは、確かに重く感じます。しかしその一方でボールに切れが出ません。ボールに切れがなければいくら重いボールを投げたとしてもジャストミートされてしまいます。そして上体だけでボールを投げていればスタミナの消耗が激しくなるだけではなく、故障のリスクも急上昇します。

ですのではじめから重いボールを投げようとするのではなく、球威・球速がアップし、その結果ボールが重くなるというプロセスを目指してください。このプロセスを持つ投手こそが、本物の本格派になれるというわけなのです。



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コラムカテゴリー:球威・球速アップ
コラム著:Coach Kaz
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