ストレートの伸びは回転数だけではなく回転軸の角度も重要

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近年、ストレートの質はスピードガンに表示される数字そのものではなく、回転数が非常に重要であることが適切に理解されるようになってきました。しかしだからと言って、回転数が多ければ万事OKという訳ではありません。回転数が多かったとしても、回転軸の傾きが大きければストレートの質はどんどん低下していってしまいます。

回転軸の傾きは5°程度がベスト

結論から言うと、ストレートの回転軸は左右に真っ直ぐ水平になっている状態が最高です。左右のタイヤを繋ぐシャフトと同じような状態ですね。この回転軸の角度によって回転数を増やすことができた時、ストレートの伸びを向上させられるようになります。つまりマグナス力が働き、ホップ成分が多いストレートになるということですね。

とは言え、完璧にタイヤのシャフトのような回転軸の角度にすることはなかなかできません。火の玉ストレートを投げていた全盛期の藤川球児投手の回転軸の傾きは5°程度で、これくらいの傾きがピッチングでは最上級の角度の抑えられ方だと言えます。

初速と終速の差が小さいとストレートに伸びが生まれる

この回転軸の傾きが10°以上になっていくと、水平から遠ざかれば遠ざかるほどマグナス力が低下し、伸びのないストレートになってしまいます。伸びがないストレートとは、初速と終速の差が5kph以上になってしまうストレートのことです。例えば初速160kphだったとしても、終速が150kphだったとすれば、これは非常に打ちやすいボールになってしまいます。

一方初速130kphで、終速が128kphだったとすれば、このストレートは上述した初速160kphのストレートよりも遥かに打ちにくいストレートとなります。初速と終速の差が小さければ、130kphという球速であっても簡単にバッターを振り遅らせることができます。ホークスやメジャーで活躍する和田毅投手のストレートは、まさにこの類の質の高いストレートだと言えます。

回転数と回転軸の改善は上半身では行えない

回転軸の傾きを5°程度で抑え、そこからさらに回転数を増やすためには非軸脚側の股関節の動かし方が何よりも重要となります。この股関節を適切に動かさなければ肩関節の内外旋も良い形になってくれることはなく、回転軸は大きく傾いてシュート回転やスライダー回転となってしまい、まったく伸びのないストレートになってしまいます。ちなみにこの股関節を適切に使えるようになると、サイドハンドスローから投げてもストレートはきれいにバックスピンするようになります。

つまり小手先で回転軸や回転数を改善しようとしてもできないということです。踏み込んだ足を適切な場所で、適切な向きにした状態でしっかりと踏ん張り、非軸脚側の股関節を最大限の幅で内旋させられるようにならなければ、回転軸も回転数も改善されることはありません。ですので回転軸や回転数を改善させたい場合は、まずは踏み込んだ足の踏ん張りと、非軸脚側の股関節が内旋している幅を確認するようにしてください。この2ヵ所が良い形でなければ、この2ヵ所を改善するだけでも回転軸と回転数を改善させられるはずです。

  • 回転軸の傾きは5°程度がベスト
  • 初速と終速の差が小さいとストレートに伸びが生まれる
  • 回転数と回転軸の改善は上半身では行えない

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