結局のところ腕は縦振りと横振りではどちらがいいのか?

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投球時の体の使い方としてよく、縦振り・横振りという言葉が使われています。縦振りとは股関節を屈曲(前傾)させる投げ方で、横振りとは股関節を内旋させる投げ方のことです。ではこの縦振りと横振り、実際にはどちらを選ぶべきなのでしょうか?

当野球塾では実は、両方使うように指導しています。つまり縦振り&横振り投法です。片方だけしか選べないと勘違いされている方も多いと思いますが、両方選べるんです。そして両方使うからこそ、腕力に頼ることなく球威をアップさせることができるんです。
縦振りだけだとボールの回転角度を良くし、ストレートの伸びをアップさせるメリットがあります。しかし肘が肩線分よりも高くなりやすく、肩肘への負荷は大きくなりがちです。一方横振りだけの場合は球速そのものはアップさせやすいのですが、今度は肘が下がりやすくボールの伸びは低下してしまいます。
縦振りと横振りを同時に適度に使っていくことにより、肘を理想の高さ、つまり肘が常に肩線分上にある形でボールを投げられるようになります。そのため肩の水平外転・水平内転動作も小さく抑えることができ、肩を使わずにボールを投げられるので肩の疲労や故障のリスクも抑えられるのです。
日本人選手は比較的縦振り、横振りとハッキリさせたがる傾向があるようです。しかし剛速球を投げる投手が多いアメリカはそうではなく、股関節を縦にも横にも上手に使えている投手が多く見受けられます。
股関節を縦横両方で使えるようになると、投球後の骨盤の頭が右投手なら一塁方向を向くようになります。骨盤が頭を一塁側にしてうつ伏せになった状態ですね。左投手の場合はもちろん三塁側を向いて骨盤がうつ伏せになります。

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コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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