力んで肘をロックして投げてしまうと確実に野球肘にある!
大人の野球肘・肘痛の原因はほぼ確実に投げ方の悪さにあります。例えば腕の力を抜いて投げることができないために、肘をロックした状態で投げてしまうと、これは確実に肘痛の原因になります。ではなぜ力を抜きたくても抜けないのでしょうか?その理由はとても簡単です。
力を抜いてしまうと投げる際、ボールを握った前腕部分が不安定な動きをしてしまい、コントロールがまったく定まらなくなってしまうためです。これはある意味ではスキーマから起こるイップスだと言えるかもしれませんね。わかっているけど力が抜けない。これはもどかしいものです。
上腕三頭筋が弱いと前腕動作が不安定になり野球肘を誘発
さて、肘痛を抱える投手によく見受けられるケースに、上腕三頭筋の弱さがあります。上腕三頭筋とは、上腕二頭筋の裏側の筋肉。ちからコブを作る筋肉の裏側にある筋肉です。この上腕三頭筋が、上腕二頭筋やその周辺の筋肉と比べて弱いと、上述した前腕動作の不安定さを招いてしまいます。
すべてはここから始まり、肘がロックされることで投球時の肘に大きなストレスがかかり、肘痛に繋がるというわけです。そしてこれが「悪い投げ方」の1つということになります。
まだ痛みが初期の段階であれば、すぐに改善させることができます。上腕三頭筋のバランスを整えてあげれば、痛みは少しずつ改善されていくはずです。
では、上腕三頭筋を鍛えるためのフレンチプレスのやり方を1つ解説しておきましょう。フレンチプレスを行う際は、肘に痛みがない状態を前提にしてください。もし痛みがある場合は、痛みがなくなってから行うようにしましょう。
フレンチプレスで上腕三頭筋を鍛えよう
- 500mlのペットボトルを両手に持つ
- ペットボトルを持った両腕を真上に上げる
- 肘を曲げ、前腕を後方に98%くらい屈曲させる(曲げ切らない)
- 屈曲させた肘を98%くらい真っ直ぐにさせ、腕を真上に上げる(伸ばし切らない)
- あとは3と4の繰り返し
解説では98%という数字を使っていますが、これはつまり伸ばし切らない、曲げ切らないという意味です。どんなトレーニングでもそうなのですが、伸ばし切ったり曲げ切ったりしてしまうと、それは関節へのストレスになり、故障を引き起こす原因になってしまうので、注意してください。
回数と負荷を少しずつ増やして野球肘を改善しよう
そして肘痛のリハビリとしてフレンチプレスを行う際は、500mlではなく、350mlの缶ジュース程度の重さでも良いと思います。大切なことは、絶対に無理はしないということです。350mlの重さで30回できるようになったら、次は60回。それができるようになったら500mlで30回、50回。そしてそれを1kg、1.5kg、2kgと少しずつ重さと回数を増やしていくようにしましょう。
また、フレンチプレスを立ったままやると肩が辛いという選手は、ベッドやソファなどに寝転んで上記と同じ動きをすれば少し楽になるかも知れません。ぜひお試しください。
- 力んで肘をロックして投げてしまうと確実に野球肘にある!
- 上腕三頭筋が弱いと前腕動作が不安定になり野球肘を誘発
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