



■家庭教師の野球版=パーソナル投手コーチ

一流のプロ野球選手であっても、今自分がどのような状態でボールを投げているかを正確に知っているピッチャーはほとんどいません。調子が良い時と比べてどう違うか、調子が悪い時と比べてどう違うか。自分では肘は上がっているつもりなのに、実際には下がっていたり。自分自身のことは、なかなか客観的には見られないのが普通です。だからこそ、我々コーチの存在があるのです。
コーチングをしていて頻繁に出会うのが、選手はオーバーハンドスローで投げているつもりでいても、実際にはサイドハンドスローに近い状態のスリークォーターで投げているケース。このよう場合、オーバーハンドスローの定義を知らないという選手がほとんどです。オーバーハンドスローの定義を知らずに、ただ上から投げようとしてしまうと、それはパフォーマンスが向上しないだけではなく、肩・肘の故障にも繋がってしまいます。
コーチの役目はまず、ピッチャーが今どのような状態であるかを正確に知ることです。実際に動きを見ることで知り、映像を確認することで知り、数字的な要素から知る。コーチの役目を「教えること」だと思っている方もいるかもしれません。しかし「教えること」はコーチの役目ではなく、先生の役目です。我々コーチの役目は、「導くこと」にあります。選手個々に適した的確なアドバイスを送ることにより、いつの間にかパフォーマンスが向上していた。そして向上した自分を知ることにより、コーチのアドバイスの意味が本当の意味で理解できていくる。選手が自らの目標へと近づくため、道しるべを示してあげるのがコーチの役目なのです。

元プロ選手など、選手時代に輝かしい実績を残したコーチが、自分の経験を一生懸命選手たちに伝えても、その経験が目の前にいる選手に合うかどうかは分かりません。コーチングに必要なことは、選手の状態を正確に知ることで、その状態に適したアドバイスを送ることです。そして選手が間違った動きでボールを投げていれば、それが故障に繋がる前に修正してあげることも役割の1つです。
パーソナル投手コーチのことは、分かりやすく表現をすると
家庭教師の野球版だと思ってください。家庭教師は、勉強ができるようになりたい子の元へ赴き、勉強を教えるのが仕事です。そしてパーソナル投手コーチは、野球がもっと上手くなりたい選手の元へ赴き、
コーチングにより選手をパフォーマンスの向上へと導いてあげるのが仕事です。