ブルペンでは良い投球ができるのに、いざマウンドに登ると実力を発揮できないピッチャーは少なくないと思います。このようなピッチャーを「ブルペンエース」なんて呼んだりするわけですが、では一体なぜブルペンエースになってしまうのでしょうか?
練習のための練習をしていませんか?
ブルペンエースになってしまうピッチャーによくありがちなのが、いわゆる「練習のための練習」をしてしまっているパターンです。例えばピッチャーとキャッチャーだけでブルペン投球をしてしまう、などの練習です。しかしこの練習だけでは試合では実力を発揮できるようにはなりません。練習とは、試合でのプレーを簡単にするために行うものですので、試合よりも簡単な内容で練習をするだけではダメなんです。
チームメイトたちに審判役、打者役をしてもらうのがベストです。そして審判役には、試合以上にストライクゾーンを厳しく判定してもらったり、打者役もどちらかの打席だけではなく、両打席に同時に立ってもらうと良いと思います。もしチームメイトも練習中で頼みにくいという場合は、何か物を積んで案山子のような仮想打者を作ると良いと思います。
こんな風に練習の難易度を高めてみよう
とにかくポイントは練習は試合以上に難しくする、ということです。試合よりも易しい練習を続けていても、試合で活躍できるようにはなりません。例えば試合以上に難しくする練習としては上記以外だと、18.44mを19.44mにして投げる、というやり方もあります。つまりキャッチャーに1m後ろに下がって構えてもらう、ということですね。
あとは的を小さくする、という練習法もあります。キャッチャーにはバッターボックスのラインまで横に移動して座ってもらい、手だけを横に伸ばしてミットをストライクゾーンに置いてもらいます。こうすると的が非常に小さくなるため、ピッチャーとしては狙いを定めにくくなるわけです。この練習をした後でキャッチャーに普通に座ってもらうと、的が大きく感じてすごく投げやすさを感じられるようになります。
練習とは試合を易しくするために行うもの
練習とは、練習中に上手くプレーするために行うものではありません。あくまでも試合で結果を出すために行うものです。もちろん基礎が身につくまでは低い難易度から丁寧に練習する必要がありますが、基礎が身について、さらに試合で活躍できるようにする、という段階になったら、練習の難易度はどんどん上げていく必要があります。
ブルペンで投げる練習だけで見ていっても、いくらでも工夫していくことができます。例えばキャッチャーがいなければ、ホームベースの両端のラインにバットを立てて、そのバットにボールを当てていくのもいいと思います。さらに難しくしたければ立てたバットにボールを乗せて、そのボールを射抜いていく練習も効果的です。野球人生をブルペンエースで終えないためにも、試合でのプレーが簡単に感じられるようになる練習を行うようにしていきましょう。
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