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2011年05月17日

柔軟過ぎる肩甲骨は肩痛を引き起こす


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身体に柔軟性があるほど怪我をしにくくなるというのは事実です。しかし身体が柔らかいがために引き起こされる故障もあります。それは野球肩です。身体が硬いとそれだけ故障しやすくなりますが、柔らか過ぎても故障に繋がります。特に肩甲骨の柔らかさには注意が必要です。

肩甲骨は背中上部に浮いているようにある左右2つの骨です。浮いているだけあって、可動域は比較的大きな骨です。前後にも左右にも動かすことができます。柔軟性が高いがためにこの肩甲骨の可動域が広過ぎてしまうと、肩痛を引き起こしてしまいます。ただ、これは諸刃の刃です。可動域が広いことで球威はアップしますが、しかしその分肩にかかる負担も大きくなるのです。

肩甲骨の可動域が広いと、ピッチングでテイクバックをした際、腕が背中側に大きく入っていきます。すると腕のアクセラレーション(加速)幅が広くなることで、球威や球速はアップします。ですがここには弊害もあるのです。それは、腕(肘)が背中側に入り過ぎてしまうと、腕がしっかりとトップの位置に到達する前に投球モーションが進んで行ってしまいます。つまり、腕・肘が下がった状態で腕が振られてしまうわけです。

状態が良い時はトップをしっかりと作れることもあります。しかし疲労などが出てくると、他の投手以上に肘や腕が下がりやすくなります。肘や腕が下がれば、それは肘痛や肩痛の原因になってしまいます。以前ヤクルトに伊藤智仁投手という快速投手がいましたが、伊藤投手はこれが原因で長らく肩痛に苦しんでしまいました。伊藤投手の肩甲骨の可動域は、かなり広かったのです。

ただし、肩甲骨の可動域が通常よりも広かったとしても、必ず肩痛が起こるというわけではありません。例えば体幹(コア)を強化し、下半身~体幹という流れで力強く腕をリードしてあげることで、肘・腕が下がることを回避することができます。この場合体幹の中でも特に腹斜筋が重要です。

やや内旋させたグラブ手を投球方向に突き出し、それを外旋させながら力強く腋に巻き取ることで、投げる側の腕の力を用いずに、腕を強く振ることができます。そして力強く巻き取ることで、体幹をグラブ手側に傾かせることができます。投球時に体幹がグラブ手側に傾くことで、相対的に投げる側の肘・腕を上げていくことができます。これができれば肩甲骨の可動域が通常よりも広くても、肩痛を起こすリスクを軽減させることができます。

これは肩甲骨の可動域が広くないピッチャーにも同じことが言えます。腹筋・腹斜筋・背筋などのコアをしっかりと鍛えることで、肩痛のリスクは確実に減らすことができます。また、インナリングによりインナーマッスルを調整してあげることで、関節の可動域を同時に調整していくこともできます。

肩痛には必ず人それぞれの理由があります。その理由を正しく知るということが、肩痛克服の近道となるわけです。



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