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ページ更新日:2022年10月15日

タイミングを取れない打者がノーステップ打法で陥りやすい落とし穴

ミート力をアップさせるためには、タイミングの取り方も上手くなっていく必要があります。バットを出したいところに出してスウィートスポットでボールを捕らえたとしても、タイミングが合わなければ力強い打球を打っていくことはできません。

そしてタイミングを上手く取れない選手、もしくはタイミングを取るのが上手くない選手を指導する監督コーチが陥りがちな落とし穴があります。それはタイミングを取りやすくしようとして、選手たちにノーステップ打法で打たせてしまうことです。しかしこれは逆にタイミングをまったく取れなくなってしまいます。

右バッターの場合は左足、左バッターの場合は右足でリズムを刻んだり、踵をタップすることによってタイミングを計ります。この動作のことをタッピング、もしくはステップオンと言います。そして実際にステップしていく動作によって最終的なタイミングを合わせていきます。

つまりノーステップ打法で打とうとすると、タイミングを取るための動作を省略してしまうことになり、逆にタイミングを取ることが非常に難しくなってしまうんです。

ノーステップ打法では打球は飛ばない

プロ野球選手でもメリットを得にくいノーステップ打法

バッティングは「動」から「動」でスウィングしていかなければなかなか上手くいきません。しかしノーステップ打法だと、「静」から「動」のスウィングになりやすいため、タイミングを合わせにくくなるだけではなく、エネルギーを効率的にインパクトに伝えていく動作の難易度も高くなってしまいます。つまり上半身に頼ったスウィングになりやすい、ということですね。

プロ野球選手にも何人かノーステップ打法に取り組んだ1軍レベルの選手がいましたが、最終的にはそのすべての選手がステップをする打ち方に戻しています。

ノーステップ打法に挑戦したプロ野球選手のほとんどがステップする打ち方に戻したということは、ノーステップ打法にはそれほどのメリットはなかったということです。メリットが多ければ、当然彼らもノーステップ打法を続けていたはずです。

ノーステップ打法でメリットを得られるタイプの選手とは?

これは7〜8人の僕のレッスンを受けてくれた生徒さんたちから聞いたお話なのですが、彼らはレッスンを受ける前はバッティングの基礎が身についていなかったことから、中高の野球部でほとんどヒットを打てずにいました。

すると監督から強制的にノーステップ打法に変えさせられてしまったそうです。ちなみに7〜8人の中高生の生徒さんたちはすべて違う学校に通う選手たちですので、もちろんノーステップ打法を強制した監督もすべて違う方です。

ノーステップ打法というのは、打てない選手が打てるようになるために取り組むべき打ち方ではありません。逆に打てていない選手は絶対にノーステップ打法は避けるべきです。ではどういう選手ならノーステップ打法でメリットを得られるのでしょうか?

上半身の筋力、下半身の筋力が共に鍛え抜かれていて、特に体幹の鍛え方が凄まじく、さらにその体幹を使いこなせるタイプの選手であれば、ノーステップ打法でメリットを得られることもあります。

言い方を変えると、タイミングを外されたとしても圧倒的なパワーによって、詰まっても先っぽでも強い打球を打ち返せるタイプの筋骨隆々の選手です。メジャーリーグでは、中南米の選手が圧倒的なパワーによってノーステップ打法で打つ選手が少なくありませんが、それでもノーステップ打法よりも、スモールステップ打法の方が近年はメジャーリーグでも主流です。

ノーステップ打法のメリットは、ステップをするという動作を省略する分、より長くピッチャーのボールを見て打つことができるという点です。そのためコースや球種の見極めは少しだけやりやすくなります。しかしスウィング速度が速くない場合は、ボールを長く見た分振り遅れやすくなりますので、やはりメリットがあったとしてもそのメリットを活かすのは難しくなります。

中田翔選手やT-岡田選手もこのあたりのメリットを求めてノーステップ打法に取り組んでいたと思うのですが、今ではふたりともステップをする打ち方に戻しています。中田選手やT-岡田選手のようなパワーがあっても、中南米の選手のようにノーステップ打法のメリットを得続けることはできませんでした。

ステップはタイミングを取るための必須動作

ノーステップ打法に取り組んでいるアマチュア選手は少なくはないと思います。ノーステップ打法では動作が減ることによって目線の位置の移動を最小限に抑える、という効果も期待することができるわけですが、野球のプロコーチである僕個人としてはオススメしたい打法ではありません。その理由はやはり、何らかのメリットがあったとしても結果的にはタイミングが取りにくくなってしまうためです。

非軸足を上げる動作というのは、タイミングを取るための動作です。つまりノーステップ打法というのはタイミングを取るための動作を省いてしまうことにより、タイミングを合わせにくくなってしまうわけです。タイミングとは、非軸足をタップしたり上げたりする動作によって、まず投手のタイミングに入っていきます。投手のタイミングに入っていくことができたら、今度はシンクロさせたタイミングを、自分のタイミングに誘導することによって、自分の好きなポイントで打てるようにバットを出していきます。

文章にすると結構長くなりますが、実際には長くても2〜3秒の間に起こる動作です。ここでノーステップで打とうとすると、ただ単純に投手のボールが飛んでくるのを待つ作業のみとなり、投手のタイミングに入っていきにくくなります。もちろん中にはノーステップの方がタイミングを合わせられる、という選手もいるかもしれませんが、非常に稀なケースで、僕自身はプロコーチ人生で一度もそのような選手に出会ったことはありません。

大谷翔平選手の打ち方を見ながら考えるノーステップ打法

大谷翔平選手はノーステップ打法だと話されている野球解説者(元プロ野球選手)の方もいらっしゃいますが、大谷選手のバッティングフォームを見る限りでは、小さなステップをしており、ノーステップ打法ではありません。ノーステップどころか、踵を使って3〜4回以上小刻みにステップオンして、長い時間を使って自分のタイミングを投手のタイミングに合わせ、そのタイミングを自分のタイミングに引き寄せながら打っています。

ノーステップ打法というのは、基本的にはステップはせずにいきなり体重移動から始める打ち方のことです。しかし大谷翔平選手の場合は踵を使ってステップオンを繰り返し、そこから踵だけを浮かせて小さくステップして、スタンスの幅を変えることなくタイミングを計っています。つまりこれはノーステップ打法ではなく、スモールステップ打法です。野球指導者の方は特にこの2つを混同しないように注意が必要です。

ノーステップ打法ではない大谷翔平選手の打撃フォーム解説

タイミングを合わせられない打者は2ステップ打法を試そう!

バッティングというのはタイミングを合わせる作業です。タイミングさえ合ってしまえばかなり高い確率でスウィートスポットにボールをぶつけていくことができます。逆にタイミングを外されてしまうと、スウィートスポットにボールが当たったとしてもバットは力負けして凡打となってしまいます。

ピッチャーはとにかくバッターのタイミングを少しでも外そうと様々な策を講じてきます。バッターはそんな中でタイミングを合わせていかなければならないため、なかなか正確に打っていくはできません。だからこそプロ野球でさえ3割打てれば一流と言われているのです。

でもこのタイミングを合わせやすくする方法があるんです。それは2ステップ打法です。2ステップ打法で最初に有名になった選手はベーブ・ルース選手ではないでしょうか。ベーブ・ルース選手は打つ際に、投手のタイミングに入って行きやすいように2ステップ踏んでからバットを振り始めていました。

ベーブ・ルース選手が活躍した戦前は、当然ですが「80年代ボール」と呼ばれるスプリッターやチェンジアップの存在はなく、主な変化球はインカーブとアウトカーブくらいでした。球種が少なかったという時代背景もあり、ステップオンよりもタッピングの回数が少ない2ステップ打法であっても、タイミングを合わせやすくなったというわけです。

2ステップ打法で打率.393をマークしたベーブ・ルース選手

ベーブ・ルース選手の年間最高打率をご存知ですか?1923年に152試合に出場し41本塁打を打ち、打率は何と驚異の.393!しかしこれだけ打ってもこの年は、ベーブ・ルース選手は首位打者を獲得することができませんでした。1923年はデトロイト・タイガースのハリー・ハイルマン(タイ・カッブの教え子)が.403打って首位打者になっています。

近年は特にアマチュア野球指導者の間でノーステップ打法の指導が流行っていたりもしますが、ノーステップ打法で成績を向上させられるケースは非常に稀です。音楽をやっている方なら分かると思いますが、みんなで演奏を始める前には「1、2、3、4!」とカウントしてタイミングを合わせますよね?「1、2!」で始めるよりは、「1、2、3、4!」と4カウント取った方がタイミングを合わせやすくなります。

バッティングのリズムと同じで、ノーステップよりは1ステップ、1ステップよりは2ステップの方がタイミングを合わせやすくなります。ポイントは上半身でタイミングを合わせるのではなく、下半身でタイミングを合わせる動作を行うという点です。上半身でタイミングを合わせようとすると手が打撃フォーム全体を主導しやすくなり、手打ちになりやすいので注意が必要です。

もしタイミングを合わせられなくて打率がなかなか上がらない選手がいましたら、ぜひベーブ・ルース選手のように2回ステップする打ち方に挑戦してみてください。ノーステップ打法よりも遥かにタイミングを合わせやすくなるはずです。

ノーステップ打法よりも先に取り組むべきはステイバック

なかなかヒットを打てない選手に関しては、ほぼ間違いなくバッティング動作の基礎が身に付いていないはずです。ですのでその段階では絶対にノーステップ打法には走らずに、まずはステイバックモーションの習得を目指しましょう。

ノーステップ打法というのは応用中の応用ですので、基礎が身に付いていない選手がノーステップ打法に変えても、99.9%の確率で打てるようにはなりません。それどころか、ただ当てるだけのバッティングになってしまいます。もちろん0.1%を求めて取り組んでいただくのは選手個々の自由であるわけですが、しかしもし僕が生徒さんにノーステップ打法に関する相談をされた場合は、プロコーチとして一旦その生徒さんを立ち止まらせて、まず本当に必要な基礎が身についているかどうかを確認します。

僕の経験上、ノーステップ打法に取り組もうかどうか考えている選手から相談を受けた時、その選手(小学生〜高校生)に、バッティングに本当に必要な基礎動作が身に付いていたケースは皆無でした。

ですのでノーステップ打法に取り組む前に、まずはしっかりとしたバッティングの基礎動作を見直すようにしてください。もしご自身では分からない場合は、僕がレッスンをしているオンデマンドレッスン動画をご覧になってみてください。バッティング理論や動作改善法を小学生にも大人にも分かりやすくレッスンしています。

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ノーステップ打法のメリット・デメリットを徹底解説!

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コラム筆者:カズコーチ@プロの野球コーチ
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