投手,変化球,腕,内旋について書かれている投手育成コラムです。

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直球も変化球も同じ腕の振りで投げる方法


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変化球は、野球の時代性を象徴しています。例えばロジャー・クレイグ投手が生み出したスプリット・フィンガード・ファストボール(SFF)や、レイ・ミラー投手が生み出したサークルチェンジ(チェンジアップ)はそれぞれ80年代ボール1号、2号と呼ばれていました。このように野球界には、時代それぞれに変化球の流行り廃りがあります。現在で言えばスライダーが流行の絶頂にあり、カーブ(本物のカーブ、あるいはドロップ)が廃れている、と言うことができます。

投手であれば、スライダーとカーブという2つの球種は間違いなく知っていると思います。しかし本来あるべきスライダーの姿、カーブの姿を知っている投手は意外と多くはないのではないでしょうか。現にプロ野球の投手であっても、タイトカーブのことをスライダーだと言って投げている投手がいるほどです。ただ、変化球に関しては完全に投手の主観性であることは間違いありません。その投手がスライダーだと言うならば、それはスライダーなのです。

さて、ここで改めておさらいをしておきましょう。ストレート、スライダー、カーブの投げ方の違いについてを。ボールの軌道はまったく異なるこの3つの球種ですが、しかし腕の振りはまったく同じであるべきなのです。違うのは、リリースをするポイントのみ。ストレートは、ボールを握った人差し指と中指がキャッチャーミットに正対した位置でリリースをします。スライダーは、その2本の指が正対する直前(さらに正対状態に近づくとカットボールとなる)。そしてカーブは、人差し指と中指がキャッチャーミットに正対するかなり前の、親指と中指がキャッチャーミットを向いている段階でリリースをします。このリリース位置の違い以外、ストレート・スライダー・カーブの投げ方には一切違いはあってはならないのです。

ちなみにこのリリースの段階では、腕は内旋状態になくてはなりません。腕を外旋させてボールに回転をかけようとしてしまうと、必ず肩・肘を壊してしまいます。ですが上述したように、腕が内旋した状態ですべて同じ腕の振りで投げることができれば、理論上ではストレートも変化球も肩・肘を壊す可能性は同等となります。変化球を投げたから肩・肘を壊すという理論は成り立たなくなるのです。

さて、冒頭でタイトカーブという言葉を使いましたが、これは腕を外旋させて投げている変化球のことです。リリース位置を変えることでボールに回転を与えるのではなく、腕そのものを回転させることにより、ボールに回転を与える投げ方です。ここで1つ試してみて欲しいことがあります。腕を外旋させた状態で、ゆっくりとフォロースルーの動作をしてみてください。肘頭(ちゅうとう:肘を曲げた時の曲がった先端)が進行方向を向いてしまうことで、肘が伸びたままフォロースルーが進んで行ってしまうと思います。この状態は肘だけではなく、肩にとっても大きなストレスとなります。逆に腕を内旋させた状態でフォロースルーをすると、肘を曲げた内側が進行方向を向き、自然に肘が曲がり、肘関節への大きなストレスを回避することができます。

切れ味の鋭い、誰も打てない変化球を投げられたとしても、それによって自らの肩・肘を痛めてしまっては元も子もありません。ですので変化球は必ず、腕の内旋過程内でストレートとまったく同じ腕の振りで投げるように練習をしましょう。この投げ方をマスターすることができれば肩・肘へのストレスを軽減できるばかりではなく、打者から球種を見極められにくい投手になることもできます。地道なトレーニングは必要ですが、時間をかけてでも挑戦する価値は、十分にあると断言することができます。がんばってみてください!

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