アスリートの味方プロテインは、敵にも味方にもなる得る

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筋肉ばかりに目をやってしまう野球選手も多いと思いますが、一流の選手たちは内臓にもしっかりとケアを行き届かせています。例えば涌井秀章投手などは投球後、筋肉だけではなく、トレーナーに腸のマッサージもしてもらっています。筋肉ばかりに目をやっても、内臓のコンディションが悪ければ実はその筋肉もまったく活きてこないんです。

タンパク質の過剰摂取は要注意

野球選手が内臓の不調を招く最たる原因はプロテインです。適量であればまったく問題ないわけですが、未成年のうちから飲み始めてしまったり、全体の栄養バランスに対しタンパク質の摂取が過剰になっていたりすると、内臓を壊しやすくなります。壊さないにしても、内臓の不調を招いてしまうことはスポーツ選手としては致命的です。

まず胃についてお話をすると、ここでは食べ物が少し消化され、口から入った菌を殺菌してからそれらを他の内臓に送り出すという役割を持っています。つまり胃が不調になると菌に感染しやすいということですね。また初期段階の消化能力が低下すると、他の器官で栄養が吸収されにくくなります。

すい臓、肝臓、十二指腸、小腸、大腸の役割とは?

次にすい臓は消化液やホルモンを分泌し、血糖値をコントロールする役割を担っています。そして肝臓やすい臓で分泌された消化液は十二指腸に流され、そこで本格的に消化されます。そして十二指腸では再び殺菌が行われます。ちなみに肝臓は、小腸で吸収された栄養素を全身に運ぶ役割を担っています。つまり日常的にお酒を飲んで肝機能を低下させてしまうと、必要な栄養素が全身に行き届かなくなる、ということです。

十二指腸で消化されたものは、小腸で栄養が吸収され、肝臓から全身に送られます。ちなみに乳酸菌は小腸の活動を改善してくれます。小腸で栄養が吸収された残りは大腸に送られ、そこで水分吸収が行われます。ビフィズス菌はここ、大腸の活動を改善してくれます。つまりビフィズス菌をヨーグルトなどから摂取しておき、大腸の調子を整えておけば水分吸収力も安定し、熱中症予防にも繋がるというわけですね。

プロテインは良薬にも毒にもなり得る

タンパク質などの栄養素は小腸で吸収されます。プロテインなどでタンパク質の摂取過剰になってしまうと、内臓の機能が低下し、小腸での栄養素の吸収率も下がり、効率よくタンパク質を吸収して質の良い筋肉を作ることも難しくなってしまいます。そしてそこで仮にタンパク質の摂取量を増やしてしまうとさらに内臓機能は低下し、内臓を壊す方向へと進んでいってしまう危険性があります。

プロテイン=悪ではありません。スポーツで筋肉を酷使した後は、通常よりも少し多めのタンパク質を摂って筋肉のコンディショニングを行う必要があります。問題なのはプロテインを摂取しすぎてしまうことや、若年齢から飲み始めてしまうということです。スポーツ選手にとって必要不可欠なプロテインも、摂取しすぎてしまうと逆に毒になってしまう、ということですね。そうならないように、ぜひ気をつけてください。

  • タンパク質の過剰摂取は要注意
  • すい臓、肝臓、十二指腸、小腸、大腸の枠割とは?
  • プロテインは良薬にも毒にもなり得る
コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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