三塁ベースコーチャーを英語で言えますか?

 

日本では三塁ベースコーチのことをなぜ三塁ベースコーチャーということがあります。しかし英語では coacher という表現はしません。coach という言葉自体に「導く人」という意味が含まれていますので、teacher のようer を付ける必要はありません。teacher は、teach という動詞に er を付けて「教える人」という形にしますが、coach の場合は coach という「導く人」という名詞を、「導く」という動詞としても使う形になるため、er は付けないんです。

ですので英語で三塁ベースコーチャーは、third-base coach というだけでOKです。逆に coacher と言ってしまうと、非常に変な英語を喋る人だと思われてしまうと思います。意味は通じるかもしれませんが、変な人だと思われます(笑)

そしてもちろん一塁ベースコーチャーは first-base coach と言います。この二人の大きな役割分担としては、一塁ベースコーチはとにかくボールから絶対に目を離さないことです。さらには投手の癖を盗むのも一塁ベースコーチの役割の一つです。そして三塁ベースコーチはボールを見つつも、最優先は各走者がどこにいるのかをしっかり把握し、右腕で先行走者、左腕で後続奏者の進塁・帰塁を制御していきます。

僕は仕事柄、時々トップレベルのチームの三塁ベースコーチを務めることもあるのですが、とにかく頭を使うポジションです。野手の走力、肩の強さ、制球力、ステップの癖、そして走者の走力、走塁技術、カウント、点差、風向き、ボールがバウンドした際のサーフェスの状態などなど、すべての状況を把握した上で走者を制御していく必要があるため、野球を学んでいない方にはとても務まらないポジションです。

逆を言えば、三塁ベースコーチとして野球を学べば、とにかく深く野球を学べるようになります。僕はプロコーチになってから、とあるチームで3年ほど監督として三塁ベースコーチとして立ち続けたのですが(僕が敬愛する三原修監督のように)、本当に気が抜けないポジションですし、本当に野球を深く知ることのできるポジションでした。個人的には一番好きなポジションです。またどこかからお声がかかれば、もう一度やってみたいのが監督兼三塁ベースコーチです。
  • 日本語/三塁ベースコーチャー
  • 英語/third-base coach
  • 読み方/サードベィスコーチ

コラム著:カズコーチ
プロ野球選手の動作改善サポート・データ分析・自主トレサポートをメインに、アマチュア選手の個別ZOOMレッスンも行うプロフェッショナルコーチ