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2011年06月20日

3割バッターを2割バッターにするための投球術


ピッチャーはストライク先行でピッチングを進めていくことを常に考えなければいけません。でもそれは、100%である必要はありません。それどころか、100%ではいけないと言うこともできます。なぜなら、初球が100%ストライクゾーンに来るのならば、バッターとしては初球に狙いを定めやすくなってしまうためです。では一体初球ストライク率は何%が良いのでしょうか?結論から言いましょう。一流と呼ばれるピッチャーの初球ストライク率は、60~65%です。これはつまり打者9人中、5~6人にストライクを先行させているという計算になります。ということは、まずはこの数字を目指すことが大切だと言えます。

さて、一流と呼ばれるバッターはなぜ3割以上の打率を残せるのだと思いますか?それはですね、一流バッターたちはみな、ファーストストライクが最も甘くなる可能性が高いということを知っているからなのです。つまり甘くなる傾向にあるファーストストライクをしっかり振り抜いているからこそ、ヒットを打てる確率が高くなるというわけなのです。

では逆に一流ピッチャーはなぜたくさんの勝ち星を挙げることができるのでしょうか?実はこれも一流バッターと同じ理由なのです。「一流バッターはファーストストライクが甘くなりやすいということを知っている」ということを、一流ピッチャーたちは知っているのです。つまり一流ピッチャーは、一流バッターに対してはファーストストライクを決して甘いコースに投げようとはしません。一流ピッチャーの初球ボール率35~40%という数字は、一流バッターに対しての数字であると考えられます。

反対にファーストストライクを積極的に打ってこない一流と呼ばれていない2割バッターは、かなり高い確率でファーストストライクを「様子見」として見送ってきます。一流ピッチャーたちはそのことも知っているため、2割バッターに対しては初球からどんどんストライクを投げ込んでいきます。

バッターの打率は、1ストライク、2ストライクと追い込まれるたびに下がっていきます。あのイチロー選手であっても、2ストライクと追い込まれると打率が1割台にまで下がってしまうシーズンが過去何度もありました。

スプリット・フィンガー・ファストボールを生み出したロジャー・クレイグというピッチャーもこのような言葉を残しています。「一番大切な球はファーストストライクだ。.350を打つバッターを迎えても、ストライクを1つ取ってその後もきちんと投げれば、相手は.250のバッターに等しくなる」と。

勝てるピッチャーになるために必要なのは、これらのファクターをしっかりと現状把握できる能力だと言えます。ファーストストライクからどんどん狙ってくる3割バッターには、厳しめのファーストストライクを。初球はとりあえず様子を見てくる2割バッターには、初球からどんどんストライクを投げて行く。このような考え分けができるようになれば、ピッチングにメリハリも生まれ、リズム良く味方の攻撃を迎えられるようにもなります。

良いボールを投げられるのになかなか勝てないピッチャーは、ぜひこの考え分けを試合中に試してみてください。ただし、試合中に考え過ぎてしまうと集中力が削がれてしまうので要注意です。試合前にしっかりと考え分けをするための準備を整えてから、試合中に考え分けをするよう心がけてください。


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