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2011年06月11日

股関節の可動域が与える投手への影響


股関節の可動域がピッチングに大きく影響するということは、もう皆さんご存知だと思います。では股関節の可動域はどれくらい必要なのでしょうか?明確に何度ということが言えれば良いのですが、しかしこればかりは断言することはできないのです。なぜなら、股関節の可動域云々という話は、重要なのは股関節の可動域そのものではなく、股関節の可動域によって骨盤がどう動いているか、だからです。つまり、股関節が硬くても骨盤が良い動き方をしてれば問題はないのです。ですが股関節が硬いと、骨盤が良い動きをしにくくなるというのは確かです。

なぜ股関節が硬いと骨盤が動きにくくなるかと言うと、股関節が硬いと、前脚をステップする際、軸脚の股関節を「くの字」に外転できなくなります。外転できないと、股関節が体幹に対して真っ直ぐに近い角度でステップしてしまうことになります。すると骨盤が前傾してしまうわけです。骨盤が前傾してしまうと上体が突っ込んでしまい、切れのあるアームスウィングはできなくなってしまいます。さらに言えば身体も開きやすくなり、バッターからボールが見えやすくなってしまいます。

これが股関節が硬い投手の主な弱点の1つとなりますが、しかし股関節が硬くても骨盤が前傾しない投手もいるんです。そういう投手の場合は、無理して股関節の可動域を広げる必要はありません。もちろん可動域が広いに超したことはないのですが、しかし可動域を広げるということは、言い方を変えればそれだけ関節をルーズにするということになります。股関節がルーズになってしまうと、軸脚一本で立った際に上手くバランスが取れなくなり、体重がしっかりと軸脚に乗らなくなってしまいます。もちろんこれは極論ではありますが、しかし急激な速さで広い可動域を得ようとすれば、それなりのリスクが生じることは確かです。

股関節の可動域は、可動域だけを得ようとはしないでください。闇雲に可動域だけを広げようとしてしまうと、ルーズな股関節になってしまいます。ですので可動域を広げる柔軟運動に加え、アウフバウなど股関節周辺の筋肉を鍛えるためのトレーニングも必ず同時に行なうようにしてください。

股関節がルーズな状態でピッチングという激しい運動を続けてしまうと、股関節痛を引き起こしてしまう可能性もあります。いわゆるルーズショルダーの股関節バージョンというわけです。ルーズショルダーは適切なインナリングなどで改善することができますが、股関節もアウフバウなどで鍛えることにより、股関節痛を和らげたり、防ぐことが可能になります。

アマチュア球界ではとにかく股関節の柔軟性を高めようとする傾向が強いのですが、それだけでは故障に繋がります。股関節の可動域を広げようとする場合、柔軟性だけでなく、強さも同時に得られるようにしてください。そしてそもそも骨盤が適切に機能している場合は、無理に股関節の可動域を広げる必要はありません。この場合は長い時間をかけて、ゆっくりと可動域を広げるように努めていってください。


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