野球選手にとってプラスにもマイナスにもなりうるカフェインの摂取過多

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ページ更新日:2024年01月20日

1日に摂取していいカフェイン量/年代別

1日に摂取していいカフェイン量/年代別

野球選手にとってカフェインは有用なのか?そう質問をされれば僕は迷わずイエスと答えます。カフェインは野球選手のみならず、スポーツ選手にとっては強い味方となってくれる存在です。カフェインの摂取により直後のパフォーマンスが向上することは、もうすでに科学的エビデンスが存在しています。

実は2003年までは、WADA(世界ドーピング機構)はカフェインを使用禁止リストに加えていました。しかしスポーツ選手だけがコーヒーを飲めないのはおかしいという声が年々強くなり、2004年以降はカフェインはドーピングの対象からは外されています。

かつてはWADAも禁止リストに加えていたほど、カフェインは運動パフォーマンスに大きな効果を与えるんです。でも注意していただきたいのは、だからと言って誰でも彼でもカフェインを摂取すればいい、というわけではないという点です。

多くのお医者さんが参考にしている、カナダ保健省が発表している目安があります。それによると、健康に悪影響のないカフェインの摂取量は下記のようになっています。

  • 4〜6歳/1日:45mg
  • 7〜9歳/1日:62.5mg
  • 10〜12歳/1日:85mg
  • 13歳以上/1日:2.5mg×体重

これ以上の量のカフェインを1日に摂取してしまうと、健康を害する危険性が高まります。例えば肝臓の機能低下、不眠症、頭痛、吐き気、目眩、不安症、震え、心拍数の増加、下痢などが一般的なカフェインの副作用です。運動パフォーマンスに対し有効性を維持しながらも、健康に悪影響を与えないためには、上記の容量を厳守していく必要があります。

ちなみにコーヒーには100mlあたり約60mgのカフェインが含まれています。そして一般的なコーヒーカップには1杯200ml程度入りますので、コーヒーを1杯飲むとそれだけで約120mgのカフェインを摂取することになります。これは12歳以下が1日に摂取していいカフェイン量を大幅に上回っています。

例えば僕は身長175cm、体重69kgなのですが、僕の場合は1日に172.5mgのカフェインを摂取していいということになります。つまり1日にコーヒー1杯までなら健康に悪影響はないわけですが、2杯飲んでしまうと何らかの悪影響が出る可能性が高まる、ということになります。

ただしこの悪影響に関しては人それぞれで、出る人もいればまったく出ない人もいます。そして一般的には成人よりも未成年者の方がカフェインの悪影響は出やすくなります。そのため未成年のカフェイン摂取には十分な注意が必要となります。

未成年は避けたいレッドブルとモンスターエナジー

オリンピックなどで抜き打ちで行われる尿検査(ドーピング検査)では、年々カフェインの含有量が高まっていると言われています。そして現代では、本当に多くのアスリートたちがカフェインを摂取するためのサプリメントを使っています。

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例えば上の写真のサプリメントの場合、1カプセルで100mgのカフェインを摂取することができます。これに関しても1日1カプセルなら問題ないわけですが、2カプセル飲んでしまうと健康に悪影響が出る危険性が高まります。ですがアスリートたちはその悪影響を覚悟しながら、このようなカプセルを1日に2カプセル以上摂取しているケースが現代では目立ちます。

ハードに運動しているうちは悪影響を抑えることができても、引退して運動量が減ってしまうと、その悪影響が突然で始めるケースもあります。ちなみに清涼飲料水として人気のレッドブルは1缶あたり75mgのカフェイン、モンスターエナジーは1缶あたり126mgのカフェインが含まれています。

つまりどこででも購入できるレッドブルなどに関しても、大人なら1日1缶まで、子供は飲まない方が無難という判断になってきます。でも残念ながら近年、このようなエナジードリンクを毎日飲んでいる小学生が少なくありません。しかもスポーツというよりは、勉強中やゲーム中の眠気を覚ますために飲まれているケースが多いようです。そして研究者の間では、エナジードリンクは成人するまでは避けた方がいいと言う人が多数派で、僕自身もそう考えています。

スポーツをしている場合は、カフェインを摂取してもそのカフェインは代謝と共に体外に多く排出されていきます。ですが体を動かさない勉強中やゲーム中の場合は代謝は高まらず、利尿作用だけが高まってしまい、カフェインが体内に留まりやすくなるという研究もあります。つまりスポーツ選手以上にカフェインの悪影響が出やすいということです。

ちなみに3歳以下の子どもにはカフェインは摂取させるべきではありません。確固たるエビデンスがあるというわけではまだないのですが、しかしカフェインの悪影響がかなり強くなるということだけは確かで、命に関わるケースもあるようです。

そしてコーヒーやエナジードリンクだけを避ければいいというわけでもなく、実はコーヒー牛乳、紅茶、緑茶、ほうじ茶などにもカフェインは含まれています。紅茶や緑茶の場合、だいたいコーヒーの半分くらいの量のカフェインが含まれています。つまりコーヒーと紅茶と緑茶を1日に1杯ずつ飲んでしまうと、それだけで1日のセーフティラインを越えてしまうことになるため注意が必要です。

パフォーマンスに好影響を与えられるカフェインの摂取方法

最後に、どれくらいカフェインを摂取するとパフォーマンスに好影響があるのか、という点についてもご紹介しておきたいと思います。科学的には「体重×3〜6mg」のカフェインを摂取すると、パフォーマンスに好影響が出るというエビデンスがあります。

体重69kgの僕の場合は207〜414mgということになります。この数字はセーフティラインをゆうに越えてしまっています。つまりカフェインを摂取してパフォーマンスの向上を目指す場合、どうしても健康への悪影響は覚悟しなければならないということになります。

そしてカフェインは、必要以上に多く摂取したとしてもそれ以上のパフォーマンスへの好影響は出ません。つまり僕の場合であれば、プレー直前に400mgのカフェインを摂っても、800mgのカフェインを摂っても、運動パフォーマンスに与えられる好影響は変わらないということになります。

また、カフェインの摂取はプレー直前に限った方が良さそうです。カフェインは人によっては耐性ができることもあるため、いつでもカフェインの効果を得られるようにするためには日常的にカフェインを意図的に摂取するのではなく、カフェインのサプリメントなどはプレーの直前だけに摂取するのがベストだと言えそうです。

カフェインの血中濃度が最大になるのは、飲んだ後30〜120分後です。ということは、プレーの1時間くらい前にカフェインを摂取するのがベストということになります。

そして陸上やサッカーなど、頻繁に試合が行われない競技の選手であれば本番前に必ず摂取してもいいと思うのですが、プロ野球のように毎日試合がある場合は、日常的にカフェインに頼るのは避けた方が無難です。カフェインに頼るとしたら、週に一度しか投げない先発投手が登板前に摂取するというのが、野球選手にとっては最適なカフェインの摂取方法です。

また、カフェイン摂取後は足が速くなるという科学的エビデンスもありますので、運動会などで徒競走を走る1時間前にカフェインを摂取するといいかもしれません。ただし速くなるのは100m走った際、平均0.14秒の短縮程度です。陸上選手にとってこの0.14秒は非常に大きな数字ですが、50m前後しか走らない徒競走の場合は、目に見えたカフェインの効果は得にくいと言えそうですね。

カフェインがパフォーマンスにとってプラスになることは、これは確かな事実です。科学的にもエビデンスがあります。ですが摂取量を誤ってしまうと上述したような健康への悪影響が出てしまうため、カフェインを摂取する際は必ずカナダ保健省が出している目安を守るようにしましょう。

そしてやはり重要なのは、カフェインの力に頼るのではなく、自分の技術力を最大限にする努力を怠らないということです。これなくしてカフェインの有効性を活かすことはできませんので、カフェインを試合前に摂取するのであれば、技術力を最大限にした後にしましょう。

【追記】カフェインの過剰摂取は運動能力・学習能力の低下につながる!

なおカフェインには鉄分の吸収率を低下させる作用があります。つまり貧血になりやすい方がカフェインを適量以上に摂取してしまうと、より貧血になりやすいということです。

なぜそうなるかというと、カフェインにはビタミンCを体外排出する作用があり、そのビタミンCは鉄分の吸収を促進する働きがあります。要するに「カフェインを多量摂取する」→「ビタミンCが体外に排出される」→「ビタミンC不足により鉄分を吸収しにくい体になる」ということです。

そして鉄分というのは酸素を全身に巡らせていく働きがあり、鉄不足になると体の動きが鈍くなり、アスリートとしてはそれが致命傷になることもあります。また、脳にも酸素が巡りにくくなることで思考力や記憶力の低下にもつながります。つまりカフェインの過剰摂取は運動能力を低下させるだけではなく、貧血も起こしやすくなるし、学習能力も低下するということです。

もちろんそこまでの深刻なデメリットは、貧血になりやすいというわけではない人の場合、よほどカフェインを過剰摂取しなければ基本的には起こりません。ただし少量の摂取過多でもそれが蓄積されていき、体そのものが鉄を吸収しにくくなるということも起こりうるため、やはり上述した適量を気にしながらカフェインは摂取していきたいですね。

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