アスリートは肉をたくさん食べた方がいいのか?!

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最近、野球選手の食について質問をされることが多いので、たんぱく質の摂取について少しお話しておきたいと思います。「肉はたくさん食べた方がいいですか?」とある選手に聞かれたのですが、わたし個人としては、肉は無理してまでたくさん食べる必要はないと考えています。

まず肉をたくさん食べたとしても、その肉から吸収できるたんぱく質量はほんの僅かで、肉に含まれているたんぱく質量のごく一部しか吸収することはできないのです。つまりトレーニング後に必要なたんぱく質量を肉だけで取ろうとすると、それこそ大食い競争レベルで大量に肉を食べないと、トレーニング後に必要なたんぱく質量を摂取することはできません。

肉の場合、日本人か欧米人かということも大きく影響してきます。日本人は元来穀物や魚を食べてきた民族であるため、腸は細く長く作られています。しかし狩猟民族で昔から動物の肉を食べてきた欧米人の場合、肉を消化吸収しやすいように腸は太く短く作られているんです。

近年は日本人の食生活も欧米化していますので、もしかしたら100年前と比べると、日本人の腸も太く短くなっているかもしれません。しかし選手のコンディションを長期的に観察をすると、必ずしもそうとは言えないようです。それはプロテインの摂取によって観察することができます。

ホエイプロテインは動物性たんばく質なわけですが、10代の頃にプロテインを摂取し続けてしまうと、それが内臓への大きな負荷になってしまい、プロ入り後に胃腸の調子が悪くなり、アスリートに必要な食からの体づくりができなくなってしまうという選手が多数見受けられます。

繰り返しますが、日本人は元来お米を食べて体を作ってきた民族です。ですので基本的には現代であっても、日本人の体はお米(炭水化物)を食べることによって強くすることができます。

とは言え、近年はハーフの日本人選手も増えてきましたよね。その場合は純粋な日本人の体質ではなく、そこに欧米人の体質も混じってくるため、純粋に上述したようなことが当てはまるということはないと思います。

結論としては、肉は程よく食べるのが良いということです。プロ野球選手は焼肉が大好きですが、肉ばかりを食べてしまうと体が酸化しやすくなりますので、肉をたくさん食べたら、野菜もたくさん食べる必要があります。さらに言えば、野菜をたくさん食べてから肉を食べると、さらに野菜が持つ栄養価を活用しやすくなります。

結局のところ、やはりバランス良く食べるという意識が大切ということですね。
コラム筆者:カズコーチ(野球動作指導のプロ/2010年〜)
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