選手を育成できないコーチが多すぎる日本球界の憂い

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スポーツニュースで、今春から公式戦での球数制限の導入を発表していた新潟の高校野球連盟が、結局今春からの導入は見送ったという記事を読みました。結論だけを見ると、個人的にはとても残念でした。

高野連本部の考えとしては、新潟県だけ導入するというのは公平性に欠けるとのことだそうです。しかし元々高校野球に公平性など存在しているのでしょうか?野球強豪校は今なお全国から有望選手をかき集めています。一部の私立は部員が100人以上いて、初心者がほとんど在籍していない状況なのに対し、一部の公立校は初心者を含めてやっと9人になるという状況です。大げさな見方ではありますが、僕は高校野球が公平に行われているとはまったく思っていません。ですので高野連が口にする公平性という言葉に対し、まったく説得力を感じることができないわけです。

新潟の連盟が今回球数制限の導入を撤回したことは、本当に断腸の思いだったと思います。ファーストアクションとしてはまさに英断だったと思いたいのですが、しかし本部やそれ以外のところから、我々には見えない圧力が色々とかかっていたのでしょう。僕は高校野球の表からは見えない部分のこともある程度知っているわけですが、それを語るのは今回はやめておきましょう。

球数制限を導入しなければならないという状況は、高校野球指導者の怠慢だと僕は前々から考えています。話は簡単です。指導者が、選手全員がピッチャーをできるように指導すればいいだけなんです。コーチングスキルがあれば、まったく難しいことではありません。しかし指導者たちはそれをやろうともしません。良い選手をかき集めて勝つ野球に僕はロマンを感じることはできません。下手くそだった選手たちを育て上げて勝つ野球にこそ、僕はロマンを感じます。子どもの頃に『名門第三野球部』を読んでいたせいかもしれませんが(笑)

指導、つまりコーチングというのは「教える」ということではありません。多くの方は、教えようとしてしまうから選手を育成することができないんです。コーチングとは選手が、ある技術をできるようになるために道標を作ってあげることです。手取り足取り教えてしまう行為は、実はコーチングとは言わないんです。それを理解されていない勉強不足のコーチが野球界には非常に多くいらっしゃいます。そもそも選手を怒鳴りつけるコーチがこんなに多いスポーツは、まさに野球だけです。つまり野球界にはそれだけ無能な指導者が多い、ということです。

能力があるコーチは、選手を怒鳴りつけることなど一切しません。でも一切怒鳴りつけなくても、選手たちはそのコーチに対し畏怖の念を抱きます。それは「いつも細かい部分までちゃんと見られている」と選手が常に感じているからです。一方いつも怒鳴っているコーチはどうでしょうか。そのようなコーチを尊敬する選手はまずいないでしょう。そして影では必ず悪口を言われていると思います。例えば「あのコーチって怒鳴ってばっかで何を言ってるのか全然わかんないし、僕が一生懸命やろうとしていることもわかってない!」って感じで。

日本の高校野球は勉強そっちのけで野球漬けにされてしまっています。なので野球を辞めた後、国語力を持っている元選手が少なすぎるんです。そして国語力のない元選手が指導者になってしまうから、もう怒鳴るしか術がなく、そしてその行動がまた次の世代のコーチに伝染し続けてしまうんです。ではメジャーリーグはどうなのか?アメリカ人選手の場合、名門大学でしっかり勉強をした選手ばかりです。そういう選手はスター選手、無名選手問わず、引退後、仕事でうまく言っている元選手が非常に多いんです。でも日本の場合は?まともに漢字の読み書きさえできないプロ野球選手ばかりです!!

ちなみに長嶋茂雄選手は大学入試で、答案に自分の名前しか書きませんでした。それでも合格しました。長嶋選手のように圧倒的な実力とスター性を持った選手ならそれでも良いのかもしれません。しかし長嶋選手のようなスターは、野球選手数万人に一人いるかいないかです。

かなり長々と書いてきましたが、ここで今回僕が何を伝えたいのかを書きたいと思います。野球選手は学生時代にほとんど勉強しないため、国語の理解能力が非常に低いんです。ですのでバイオメカニクスや運動物理学など、野球指導に必要な知識を学ぶための本を開いても、書いてあることがまったく理解できない。理解できないから勉強をすることもなく、適当な経験則だけで子どもたちを「教えて」しまっている。だから子どもたちが野球スキルで頭打ちしてしまうことが非常に多く、元々ピッチャーができる子にしかピッチャーをやらせないという状況になってしまい、球数制限という些細なことを決めるだけでも必要以上に長い期間を要さなければならない。これが日本球界の現状であり、早急に変えていかなければならない点でもあります。

高野連は球数制限の前に、赤点を取った子は試合に出してはいけない、というルールを先に作るべきかもしれませんね。僕は今まで1300人以上のパーソナルコーチングを行ってきましたが、世代問わず国語力が低い子ほど上達することができません。逆にコーチが話している内容をしっかり聞くことができ、それに対し返事をするという形でコーチに対しリアクションすることができ、教わったことを頭で考えながら練習できる子は、最初ド初心者だったとしてもどんどん上達していきます!

僕のコーチングでは指導した内容を選手が忘れないように、常時メモを取ってもらっています。しかし僕が話した内容を正確にメモできる学生選手は、1割程度しかいません。小学生、中学生、高校生など世代が変わっても割合は変わりません。

さて、最後に女子選手のお話をつけ加えておきたいと思います。僕のコーチングではだいたい2〜3%が女子選手なのですが、女子選手は小学生であっても、ほぼ確実に僕が話している内容を理解してくれます。逆に正確に理解できない女子選手は女子全体の1割程度だと思います。もし男子選手が、女子選手のような取り組み方で野球をすることができれば、信じられない速度で上達していけるはずです。

今月、JFL鈴鹿の男子サッカーチームの監督として、ミラグロス・ マルティネス・ドミンゲスさんというスペイン人女性が就任されました。これは本当に素晴らしい出来事だったと思います。日本も一部の野球クラブチームや独立リーグでは、男子チームの監督に女性が就任していますが、しかし指導者実績によって就任したというよりは、話題性が先行してしまったという印象があります。日本にも早く、指導実績によって、男子チームの女性専任監督に誕生してもらいたいなというのが僕の願いの1つでもあります。

選手経験は確かにコーチとしては大きな武器となります。しかし選手経験がまったくなくても名コーチになることはできます。なぜならプレースキルとコーチングスキルというのは、似ているようでまったくの別物だからです。

コラム筆者:カズコーチ@プロの野球コーチ
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