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2018年03月19日

まだ3月なのにすでに出始めている野球場での熱中症患者


  • 熱中症は夏場にだけかかるものではなく真冬にもなる!!
  • 練習中の熱中症はすべて監督・コーチの責任にすべし!!
  • 水分補給をしていたとしても熱中症になるケースとは?!

季節はまだ3月だと言うのに、少し暖かくなってきただけでグラウンドに救急車がやってくるケースがもうすでに出始めています。理由はもちろん熱中症ですね。熱中症は夏になるものと思い込んでいる方もいらしゃいますが、そうではありません。熱中症は季節問わず発生する症状ですので、監督・コーチは年中注意しておく必要があるのです。


熱中症とは簡単に言えばどういう症状なのか?一言で言えば体内水分が不足してしまったために体調が悪くなってしまう症状です。と言うと、「運動中に水分補給をしていないから熱中症になる」と考える方もいらっしゃると思いますが、この考え方も間違いです。水分補給をしていても熱中症にはなります。

まず単純に運動中にたくさん汗をかいて、それによって体内水分が不足してしまい熱中症になるケースが一番多いと思います。これは完全に指導者たちの監督責任の問題ですね。大学生やプロ選手であれば敏感に自らの体調を察知することもできます。しかし小中高の選手では、まだそのあたりが未熟な選手がほとんどです。ですので30〜60分に1回は必ず水分休憩を挟むことが大切です。

次に、水分補給をしていても熱中症になるケースがあるわけですが、これは水分補給をし過ぎたケースで起こり得ます。水を飲み過ぎてしまうと、体はその体内で飲んだ水分を吸収しようと頑張り始めます。その時消費されるのが血液になるわけですが、たくさんの水分を消化吸収しようとすればたくさんの血液が必要になり、そこに血液の多くが使われてしまうために他の部分に血液が巡らなくなり、水分を摂って運動していたとしても熱中症になってしまいます。運動中に横っ腹が痛くなるという症状は、まさに消化吸収が追いつかずに胃が痙攣している状態のことですので要注意です。ですので水分は飲み過ぎず、喉に渇きを感じない程度の摂取量にしておくことが重要です。

そして最近よくあるのがドカベンが原因となる熱中症です。これは上述した過度な水分補給と似ているのですが、水分の場合は摂取過多の場合はすぐにおしっことして排出することができますが、ドカベンの場合そうは行きません。練習の合間のお昼時間に必ずドカベンを食べさせるチームが日本では増えているわけですが、これはまったくナンセンスです。まず体を大きくしてその体でプレーの質を補おうとする指導者の考え方が低レベル過ぎます。技術を習得していれば体が細くても速球は投げられますし、ホームランを打つこともできます。これについては保証いたします。

ご飯は確かに肉と比べれば消化吸収の速度は速いです。しかし昼休みの1時間の間に消化吸収が終わるということはありえません。ちなみにご飯の場合は消化までに8時間かかると言われています。つまり8時間の間は消化をするためにそれだけの血液が必要になると言うことです。ちなみにこの8時間というのはあくまでも一般的な食事量の場合ですので、ドカベンの場合はもっと多くの血液が当然必要になってきますね。なお果物の場合は1時間程度で消化することができますので、運動の合間の間食には果物やゼリー状のエネルギー補給サプリなどがオススメです。

まず、満腹な状態でスポーツを行うこと自体が体に大きな負荷をかけることになります。給食直後の体育の授業でさえも負荷を感じることがあるはずです。であればドカベン後の激しい野球のトレーニングではどれだけ体に負荷がかかるか、簡単に想像していただけると思います。そしてそれだけの量の炭水化物(ご飯)を消化するためには大量の血液が必要となります。

スポーツは食事後に行う必要のないものです。しかし消化は食後に必ず体内で行わなければならないものです。ですので血液も運動側ではなく、消化側にどんどん使われることになります。この状態で運動をしてしまうと、運動するのに必要な血液が不足し、貧血のような症状が出始め、最悪の場合熱中症にかかってしまいます。

もし部活や野球チームの練習中にお子さんが熱中症になった場合、親御さんはチームの監督やコーチを問い詰めるべきだと私は思います。そして野球連盟も熱中症を出した指導者には厳しいペナルティを出すべきでしょう。熱中症というのは必ず防ぐことができるからです。だからこそ野球界でも1日でも早い指導者ライセンス制度の導入が必要なわけです。

練習中につまずいて転んだり、選手同士ぶつかって怪我をしたりというのは、ある意味では防ぐことができない場合も多くあります。しかし熱中症に関してはほとんど確実に防ぐことができるんです。それを防げないのは監督・コーチの責任でしかありません。選手の体調、水分補給に対する姿勢、休息、練習合間の間食など、監督・コーチが正しく指導する必要があります。

例えば以前わたしは、あるプロ野球チームの2軍の公式戦にパーソナルコーチとして赴き、そこで監督から酷く叱られている選手を見かけました。変なミスをしたわけでもないですし、大きな迷惑をかけていたわけでもありません。叱られていた理由は試合前にお腹いっぱいご飯を食べてしまっていたからです。どうやら寝坊をしてしまい、慌てて朝ごはんをかき込んだようなのですが、確かに練習中や試合前にお腹をいっぱいにしてしまうという行為は、プロ選手としては失格と言う他ありません。

その監督さんはもちろんご存知でした。満腹な状態でスポーツをすることが体にどれだけ大きな負荷をかけてしまうのかを。

最後にもう一つ付け加えておきたいと思います。練習中に倒れて意識を失ってしまった場合、2つのケースが考えられます。熱中症で意識を失ったから倒れて頭を打ってしまったのか、それとも転んで頭を打ったから意識を失ってしまったのか。この2つのケースでは、病院での処置方法がまったく逆になります。万が一逆の治療をしてしまうと命を落としてしまいますし、実際この判断ミスによって命を落としている方々が過去にいらっしゃいます。

ですので倒れて頭を打った場合は、上記のうちどちらのケースだったのかということを正確に判断する必要があります。もしわからないのであれば救命士に対し決して憶測は伝えずに「どちらなのかわからない」と正直に伝えてください。そうすれば救命士が状況から判断したり、その状況を医師に伝えてくれますので間違った治療が行われることもなくなります。

本コラムをお読みいただくことにより、熱中症は夏にだけ起こることではないということをご理解いただけたと思います。もちろん汗をかきやすい夏場が一番かかりやすいわけですが、しかし真冬にだってかかるということを決して忘れないでください。熱中症は必ず防ぐことができます。確実に防ぐためにも、監督・コーチの適切な知識と指導、そして判断が必要になるわけなのです。

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