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2014年11月24日

投手に限らず練習意図を勘違いしやすい遠投練習


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野球選手なら誰もが遠投練習をしたことがあると思います。もちろん投手にとってもこれは重要なトレーニングです。しかしやり方を間違えている選手が非常に多いようです。例えば80m程度の遠投ができたとしても、それが大きな山なりのボールではまったく意味があります。

なぜ意味がないかと言うと、山なりのボールを斜め上方へ向かって投げ出していくと、肘が必ず下がってしまうからです。試しにボールを真上に投げてみてください。肘を下げないと投げられないですよね?山なりのボールで遠投をするということは、肘が下げた状態でボールを投げるための練習をしている、と言うことなのです。

さらに言えば、外野から本塁にダイレクト返球ができたとしても、山なりのボールでは捕殺を得ることはできません。そういう意味でも山なりのボールで遠投をするというのは、パフォーマンスにプラスの影響はほとんどないと言うことができるのです。

そもそも遠投とは何のために行う練習なのでしょうか?より遠くへ投げるため?違います。ボールの重さを感じて投げるための練習なのです。遠投は低い軌道で投げられない場合、80mや90m投げられたとしても、それはただ地肩が強いという話だけで終わってしまうのです。野球に於ける遠投とは、どんなに高く行っても自分の身長の1.5倍を超える高さには投げないことが大切です。

成人選手の場合、できれば軌道の最高点は高さ2m前後で投げることが大切です。もしそれよりも高い軌道にボールを投げてしまえば本塁までの到達時間が長くなってしまうだけではなく、いざという時にカットマンがジャンプしても届かずにカットすることもできなくなってしまいます。

さて、遠投とはボールの重さを感じながら投げる練習だと書きました。18.44mの投球でも同じようにボールの重さを感じられることが理想なのですが、遠投だとボールの重さをより感じられるようになります。つまりボールの重さをしっかりと感じることができれば、遠投は40〜60mで低い軌道で行うだけでも十分なのです。

そもそも試合の中で外野手がフェンス際からダイレクトでバックホームする状況などまずあり得ません。イチロー選手であってもフェンス際からの返球はカットマンに返しています。つまりどんなに遠くても60〜70m程度の距離を投げるシチュエーションしか、試合の中ではないのです。

投手の場合、遠投といっても40m前後の距離でも十分です。小学生ならポジション問わず30mで十分です。ボールの重みを感じながら、40mの距離でもボールがお辞儀をすることなく、地面に対して平行の軌道で相手のグローブに収まるボールを投げること、これが一番大切です。

40mで良いボールを投げられれば、18.44mならばもっと良いボールを投げることができるわけです。バッターが打席に入る前、マスコットバットを振るようなものです。投手にとっての遠投練習とはリリース時に指先でボールの重さを感じることにより、腕をしっかりと振るための練習なのです。

プロ野球の1軍レベルの投手の場合、50〜60mであっても低い軌道で良いボールを投げることができます。しかしこれはあくまでもトップレベルの選手の場合です。例えばシニアリーグや高校野球の場合、まずは30mで良いボールを投げられるようにし、その距離を徐々に伸ばしていくという練習方法が最適だと思います。間違っても高さ3mを越すような軌道で遠投はしないでください。パフォーマンスが低下するだけではなく、肘が下がることが癖付き、故障にも繋がりかねないからです。


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