投手育成コラムでは、これまで幾度となく筋肉は増やし過ぎてはいけない、と書き続けてきました。しかしこれは、絶対に増やしてはいけない、という意味ではありません。実は増やしても良いのです。投手であってもどんどん筋肉を増やしても良いのです。しかしそれは、増やした筋肉を制御できるということが大前提です。
例えばテキサスでプレーをするダルビッシュ有投手は、数年前と比較すると体はかなり大きくなっています。ですがこれだけ筋肉を増やしても、増やした筋肉をしっかり制御できているためにパフォーマンスが低下しないどころか、逆に凄味を増しています。逆に松坂大輔投手は本当に素晴らしい投手ですが、筋肉の増やし方を少しだけ間違ってしまったのかな、と思います。西武ライオンズに入団したころの松坂投手は細身でしたが、155kmというボールを投げていました。
ですがメジャーリーガーのように筋肉を増やしていくと、球速は徐々に低下し、大きな故障も抱えてしまいました。もちろん一概に断定することはできないわけですが、増やした筋肉を上手く制御できなかったのが松坂大輔投手だったのではないでしょうか(あくまでも推測です)。
日本球界には筋肉を増やして失敗してしまった投手が多数います。しかしそれは筋肉を増やしてしまったことが間違いだったのではなく、制御できない筋肉の増やし方をしてしまったことが間違いなのです。
例えば「今日は筋トレ中心の日」と決めている選手は意外と多いと思います。しかし筋トレでトレーニングを終えてはいけません。筋トレをしてそのままストレッチングをして一日を終えてしまうと、筋肉は筋トレのための筋肉になってしまい、投手なら投手、野手なら野手として最大限に活かせる筋肉になってくれないのです。つまり制御できない筋肉が増えてしまうのです。
筋トレをするタイミングの理想は、練習前です。筋トレをしてからチーム練習に入れば、筋肉は否応なく野球の動作でその日を締めくくることになります。そうすれば筋肉を少しずつ増やしていっても、制御し切れなくなることはなくなります。
練習後や寝る前に筋トレをしてしまうと、どうしても筋トレの動作で筋肉は一日を終えてしまうことになります。すると野球の動作に順応することが難しくなり、せっかく体を大きくしてもパフォーマンスが低下してしまう、という結果にもなってしまうのです。ですので筋トレをする際はバランスと、筋トレをするタイミングも大切にしながら頑張るようにしてください。
【12球団ジュニアトーナメント対策】野球が上手いだけでは合格できない難しさ!
⚾️ オンデマンドレッスンはこちらへ
⚾️ マンツーマンレッスンはこちらへ
⚾️ カズコーチの『野球がみるみる上手くなる㊙️テクニック集』の無料ダウンロードはこちらへ
マンツーマンレッスンでは12球団ジュニア対策も実施中!