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2012年05月11日

アウフバウトレーニングの導入方法


最近野球トレーニング関連の本を開いていると、アウフバウトレーニングについて解説されている本が増えてきました。ですが、厳密な意味でアウフバウが解説された本は筆者が知る限り、ほとんどありません。ただ単にアウフバウトレーニングの動作が解説されているだけで、アウフバウトレーニングの導入方法に関しての解説がなされていないのです。

まずアウフバウの動作に関して簡単に解説をしておきたいと思います。アウフバウとは股関節を鍛えるための、ドイツ生まれのトレーニング方法です。やり方としてはまず仰向けに寝て、片脚の股関節を真っ直ぐ、内旋、外旋の3パターンで、股関節だけを使い脚を上下させていきます。これを体の向きや、股関節を動かす方向を変えながら、股関節の可動方向に対して満遍なく真っ直ぐ、内旋、外旋の3パターンで動かしていきます(文章だけでは少々分かりにくいですが)。

野球トレーニング関連の本には、上述したこの動作が写真付きで分かりやすく解説されています。ですが本来のアウフバウの目的を考えていくと、これだけでアウフバウトレーニングが成り立っているとは言えません。アウフバウとは股関節を鍛えるためだけのトレーニングではなく、股関節の強化をパフォーマンスの改善、向上につなげていくためのトレーニングなのです。つまり、アウフバウのトレーニング動作だけを、まるでダンベル運動のように継続して行ったとしても、アウフバウ本来の効果を得ることはできないのです。

アウフバウの効果を最大限得るためには、アスレティック動作の合間合間に入れていく必要があります。つまり、5km走ったらアウフバウをして、スプリントを10本こなしたらアウフバウをして、キャッチボールをしたらアウフバウをして、バッティングをしたらまたアウフバウをして。毎日やる必要はないと思いますが、このようにアスレティック動作に絡めてアウフバウトレーニングを行っていかなければ、ただ股関節を鍛えるだけのトレーニングになってしまい、パフォーマンスの向上につながっていくこともありません。

股関節と肩関節の2つは臼関節と呼ばれ、人間の関節の中ではこの2ヵ所だけが回旋運動をすることができます。このそれぞれの回旋運動を向上させるためのトレーニングが、肩であればインナリング(コンディショニング)であり、股関節であればアウフバウ(トレーニング)ということになります。インナリングは一生懸命やる投手が多いのですが、アウフバウに関しては行っている投手は非常に少ないのが現状です。もちろん情報量の少なさから、アウフバウそのものを知らない投手も多いと思います。また、間違ったやり方でアウフバウを続けている投手もいるかもしれません。

アウフバウトレーニングは、適切な方法で行うと非常に辛いトレーニングです。しかしこの辛いトレーニングを継続していくことで、選手寿命の長い投手に進化していくことができます。アウフバウとは、股関節が本来行えるはずの回旋動作を向上させるためのトレーニングです。アウフバウにより人体のメカニズムに則した股関節の使い方がより良くできるようになると、選手寿命は伸び、パフォーマンスも向上していきます。自分を投手として一段も二段もレベルアップさせたいと考えている方は、ぜひ本気でアウフバウトレーニングに挑んでみてください。きっと良い結果を得られると思いますよ。


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コラム著:Coach Kaz
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