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野球の練習でよく登場する「重心」を正しく説明できますか?


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野球のトレーニングで「重心」という言葉はよく登場しますので、聞いたことがないという人はほとんどいないと思います。でもこの重心、どこにあるか明確に説明することはできますか?中には体重移動の「体重」と混同してしまっている選手も多いようですので、注意が必要です。


重心とは、臍下丹田(せいかたんでん)と呼ばれることもあり、様々な呼び方をされる場合があります。重心とは簡単に言うと立位時の人間の体のど真ん中ということになります。場所はだいたい臍の3〜5センチくらい下のやや前寄りにあります。3寸であったり、指3本分とあったり説明には多少の誤差がありますが、臍の下ということに違いはありません。

レオナルド・ダ・ヴィンチの『ウィトルウィウス的人体図』をご覧になったことがある方は多いと思いますが、あの図の円のど真ん中に重心があります。つまり極端な話をすると、気を付けの姿勢からお辞儀をして上半身を屈めるだけでは、重心が下がっていることにはならないということです。

スポーツ動作に於いて踏ん張るにしても、体幹を使いこなすにしても、強いボールを投げるにしても、強いバットスウィングをするにしても、重心の高さを下げて安定させることが重要になります。重心が高ければ高いほど踏ん張りは弱くなります。かと言って下げ過ぎもダメです。股関節が膝より低くなるほど重心を下げてしまうと、これもまた踏ん張りが利かない状態になってしまいます。

わたしがプロフェッショナルコーチになったのは8年前からなのですが、この8年間ずっと観察をしていると、小中学生の踏ん張る力が非常に弱いことがすごく多いんです。その原因のひとつとして重心の高さが大きく影響しています。股関節の使い方が体に染み付いておらず、踏ん張るということそのものがわからない小中学生選手も少なくありません。

今年39歳になったわたしが子どもの頃は、小学校の休み時間にはほとんど毎日のように同級生と相撲や押し相撲して遊んでいました。そのためかクラスの男子はみんな踏ん張る力が強かったように記憶しています。そして毎日のように押し相撲をして遊んでいるうちに、自然と重心を下げることによって踏ん張るという動作が身についていました。

どんなスポーツであっても踏ん張れない選手はなかなか上達しません。しかし踏ん張ることができなかった選手が踏ん張れるようになるだけでも、野球の場合は制球力や球速、打球の飛距離が目に見えてアップします。そして踏ん張れるからこそ上半身の動作も安定感を増していきます。

ですのでわたしのコーチングでは、とにかくまずは踏ん張るということを大切にしています。重心を下げて踏ん張りを強くし土台を安定させられなければ、上半身の動き方をいくら指導したところでそれが身につくことはほとんどありません。例え指導したその場ではできたとしても、数日後にはすぐに元に戻ってしまいます。

そして重心を下げて踏ん張るという感覚がわからない選手は、どうしても肩肘を使ってボールを投げてしまいますので、野球肩や野球肘のリスクも非常に高くなってしまいます。怪我を防いでパフォーマンスをアップさせるためにも、重心を下げて踏ん張りを強くするという作業は絶対に欠かせないものなのです。

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