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2013年01月24日

壁当てをする際の注意点と適切な壁当て方法



今も昔も壁は、努力家の投手の最高の練習相手として存在しています。「壁当て」をしたことのない投手はほとんどいないのではないでしょうか?学校が終わり、宿題をしたら近所の壁にボールを投げに行く。その時壁にチョークでマークを付け、そこを狙って投げれば制球力アップの練習にも繋がります。これまでコーチングさせて頂いた投手の中で「良い投手だな」と感じた選手のほとんどは壁当てを経験されていました。

でもこの壁当て、ちょっとだけ注意が必要なのです。特に夜間の壁当ては要注意です。もちろん民家の塀などは音が響いたりしますので近所迷惑に気を付けなければいけないわけですが、それ以外の公園や高架下などで行う壁当てには、別の注意点があるのです。それは「距離感」です。壁というのは二次元の存在です。自分の正面に横幅と高さだけを持って立っています。投手から見て奥行となる要素が存在しないため、標的が二次元になってしまうのです。すると投げる先を立体的に捕えることができず、距離感が狂ってしまうのです。

夜間暗くなると特にそれは顕著となります。二次元な上に明るさまで失われてしまうと、距離感は完全に狂ってしまいます。例えば投げる地点から壁までの距離を巻尺で正確に測ったとしても、体そのものが覚えている感覚を調整することは難しいのです。ここで結論を言ってしまうと、立体的に捕えられない対象物は、実際の距離よりも遠くにあるように感じてしまうのです。例え実際のマウンド~ホームプレートまでの距離を測って壁当てをしたとしても、実際には1~2m遠く感じてしまうのです。

では投げる対象(壁)を実際よりも遠く感じたとしたら、体はどのような反応を見せるでしょうか?その答えは、ボールが目標まで届くように必要以上に上に向けてリリースしてしまうのです。ではボールを上に向けて投げるとどうなるでしょうか?試しにボールを真上に投げる動作をしてみてください。肘は両肩を結んだライン(肩線分)よりも大幅に下がってしまいますよね?もし体が勝手に反応してボールをやや上に向けてリリースしてしまうと、壁当てでも肘が下がってしまうのです。すると肩・肘を痛めてしまったり、ボールが高めに抜けてしまうようになります。

ボールが高めに抜け出すと、今度は低く投げようとして肘が上がり過ぎてしまいます。投球時の肘の高さは肩線分よりも下でも上でもいけません。あくまでも延長線上になければならないのです。これはオーバーハンドスローでもスリークォーターでも、サイドハンドスローでもアンダーハンドスローでも同じです。

ここで話をまとめさせて頂くと、壁当てをする際には距離を縮めて行うことが大切ということになるのです。遠くても10mくらいで良いのではないでしょうか。10mくらいであれば、二次元の壁が相手でも薄暗い夜間であっても、ある程度正確な距離感を掴むことができます。そのため体が勝手に反応して、勝手にやや上に向けてリリースをすることもなくなり、常に適切な投球動作で投球練習を行うことができるのです。

それでももし距離を伸ばして壁当てをされたいようでしたら、何か立体的に見えるものを置くようにしましょう。例えばホームセンターで売られているパイロンを置いたり、古タイヤを置いてその輪にボールを通す練習などはオススメです。とにかく大切なことは、壁当ての距離を伸ばす際は必ず的を三次元にするということです。そうすれば適切な距離感を保つことができ、不必要に力んで投げることはなくなります。

三次元の的を作れない場合には、遠くても10mくらいの距離で、ペッパーだと思って壁当てをするようにしましょう。つまり投げたらすぐに内野手になり、捕球態勢を整えるということです。この練習であれば適切な投球動作は保たれ、さらには反射神経も養われ、守備練習と足腰の鍛錬にもなります。一番オススメできる壁当てのやり方ですので、ぜひ試してみてください。




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