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2011年05月12日

コーチは、選手から依存されてはならない



近年、野球界には女子選手が増えてきました。2010年には女子プロ野球が日本にも復活し、日本代表も新谷博監督のもと、活気を見せています。そして学生野球だけではなく、草野球界でも、少年野球でも女子選手は年々増えています。しかしここで問題になるのが、現在の野球指導者のどれくらいが女子選手へのコーチングの仕方を理解しているか、という点です。男子選手と女子選手では、内面的にも体格的にも大きく異なります。男子と同じ指導をすれば女子も育つかと言えば、絶対にそんなことはありません。

まず男子と女子では、本能的な性格が異なります。もちろん性格には個人差があるわけですが、しかし本能的な性格は、生理学的・生物学的に見ると明らかに男子と女子で区別することができます。

まず男子選手は、一般的には反骨精神を持っています。例えば監督に「下手くそ!」と怒鳴られれば、「なにくそ!」と逆に気合いが入り自立的プレーができることがあります。しかし女性選手の場合持つのは反骨精神ではなく、強い受容性です。受容性とは、監督やコーチの言葉をそのまま受け入れてしまう性質のことです。つまり監督に「下手くそ!」と怒鳴られれば、「私は下手なんだ・・・」と、その言葉を素直に受け入れてしまうということです。

受容性という言葉をもっと噛み砕くと、ある意味では依存性とも表現することができます。コーチに何か指示をもらわなければ何もできないという状況です。本来コーチングという意味を正しく捉えるのならばコーチは、選手たちが自立的に練習やプレーができるように導いてあげることです。しかし現状はそうではないと言うべきでしょう。

結果を出している女子アスリートの多くは、コーチに依存しているのが現状です。アスリートとしてしっかり自立し、さらに結果を出せている選手は本当にごく一部しかいません。野球選手ではありませんが、マラソンの高橋尚子選手などはしっかりと自立した女子選手の素晴しいお手本だと思います。

選手がコーチに依存してしまう状況が酷くなってしまうと、セクシャル・ハラスメント(セクハラ)をも受容してしまうようになります。例えば日本を代表するような選手が所属するチームの女子選手にも、コーチからのセクハラは当たり前だと受容しているケースが多々見受けられます。しかしこの状況は、僕があえてここで言うまでもなく、スポーツとしては決して正しい状況とは言えません。

これは、アマチュアスポーツ界に良くない意味で「勝利至上主義」が根付いていることが原因だと思われます。勝てば官軍、負ければ賊軍ではありませんが、勝つことですべてのプロセスが正しいとされてしまうわけです。

監督やコーチという立場の人間には、プロ・アマ問わず大きな責任が伴います。指導する選手たちの将来を方向付ける大きな存在が、監督でありコーチなのです。だからこそ監督やコーチは、その場限りの勝利にこだわる指導をするのではなく、将来どこに出しても活躍できるように、選手が自立性を育めるようなコーチングをしなくてはならないのです。そして本能的に受容性の強い女子選手に対しては、特に気をつけなくてはならないわけです。




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