ベースのサイズが38cm四方から、46cm四方へと拡大?!
野球のルールは年々進化していきますね。2021年の新しい取り組みとしては、アメリカのマイナーリーグでは今季からベースのサイズが15インチ四方(38cm)ではなく、18インチ四方(46cm)になるようです。
これは、ベースのサイズを広げることによって野手と走者の接触プレーによる怪我を減らすことが目的とされています。確かにこれは理に適ったルール変更であり、コリジョンルールの延長線にあるルール改変だと言えそうです。
マイナーリーグのこの変更で実際に接触プレーによる怪我を減らすことができたら、今後メジャーリーグや国際試合に適用されていき、日本でもベースのサイズが46cm四方へと拡大されていくのでしょう。
そして塁間が16cm狭くなるということは、盗塁の企画数が増えることも予想されています。しかし盗塁時、二塁ベース上での接触プレーは捕手の送球次第という面もあるため、本当にこれにより怪我を減らせるかどうかは、やはり実際に試してみないとわからないところですね。
王シフトが禁止となってしまう新ルール
ベースのサイズだけではなく、内野手は4人ともダート内にいることが守備の条件になるようです。ダートというのは内野の土の部分のことです(日本はダートのエリアはかなり狭いか、ないに等しい球場もあります)。そして二塁ベースを中心にして、左右どちらか一方に野手が3人以上守ることも禁止となりました。
つまり昔で言うところの「王シフト」はルール上不可になってしまったということです。もちろんこれもまずはマイナーで試されていくわけですが、ベースサイズはマイナー全クラスが対象でしたが、この守備に関するルールは、まずは2Aだけから始められていきます。
極端なシフトは見ているファンを興奮させることもあるわけですが、それが見られなくなるのは少し寂しいかもしれませんね。その極端なシフトを破ってヒットを打っていく、というのも魅力だっただけに。
牽制球は3回目がセーフならボークになる?!
そしてこれは1Aでの適用開始となるわけですが、左投手が一塁に牽制球を投げる際も、軸足を完全にピッチャーズプレートから外さなければならないというルールになりました。そして牽制球も2回までとなり、3回目を投げてセーフだった場合はボークになるそうです。
これは牽制球が多くなりすぎて試合時間が伸びることを防ぎ、さらには盗塁企画数を増やすことを目的としているそうです。ベースサイズと合わせて考えると、今季1Aでの盗塁企画数は大幅に増えていきそうですね。
ちなみにマイナーリーグのチーム数は一昨年までは160球団あったのですが、昨年はコロナウィルスによりすべて中止となってしまった影響で、120球団までチーム数が減ってしまいました。この残ったチームで行われる試合をより魅力的なものにするため、アメリカでは様々なルール改変が検討されています。
これらのルールは今後日本に入ってくる可能性も高いため、今のうちに「そういう可能性もある」ということを頭に入れておいた方が良さそうです。そうすれば突然ルール変更が行われても、戸惑うことなく新しいルールのもとでプレーできるはずです。