U-12野球指導者ライセンス制度を機能させるために必要なこと

TeamKazオンライン野球塾 Q. 少年野球で頑張っているお子さんに、毎週ヒットを打たせてあげたいと思いませんか?
YESなら こちらのページも必読!
野球指導者ライセンス

ようやく重い腰を上げた全日本野球協会

ようやく野球界が動き始めたようです。2020年11月の話ではあるが、BFJ(全日本野球協会)が「U-12指導者資格コース」を設けることを発表しました。これは本当に必要なものだったと思うし、僕自身、実際に受けられる段階になったらもちろん受験したいと考えています。

実は指導者ライセンスに関しては、もう10年以上前から導入すべきだと考えている野球関係者も、僕を含めちらほら出てきていました。日本の場合、プロ野球からのトップダウンになるケースが多いのですが、しかしプロ野球OBの多くがライセンス制度の導入に肯定的ではなかったんです。そのため野球界では、サッカー界のような指導者ライセンスへの取り組みが大幅に遅れていました。

しかしそれがようやく、2020年11月に始動が宣言されたわけです。これは僕らのように野球指導に関するスキルをしっかりと学んだ上でコーチングをしているコーチたちにとっては、本当に歓迎すべき大きな出来事です。

日本のスポーツ界には未だに暴力や暴言を指導の一環とする「勘違い指導者」が数え切れないほどいます。中でも競技人口が多いのに指導者ラインセンス制度の導入が大幅に遅れていた野球界では、そのような勘違い指導者の人数が桁外れに多いんです。

監督コーチが暴力暴言によって選手を傷つけていることもよくニュースになっていますし、選手間の暴力によって廃部に追い込まれてしまった名門野球部もあります。

日本ではスポーツと暴力の結びつきが非常に強いわけですが、これはスポーツ指導という観点においては100%間違いであると言い切れます。

連盟が乱立し過ぎている日本の野球界

今回ようやく指導者ライセンス制度の導入に向けた取り組みが始動されたわけですが、しかし簡単には行かないでしょう。その理由は日本の場合、野球連盟が乱立し過ぎているからです。

日本野球機構、高野連、シニアリーグ、ポニーリーグ、ボーイズリーグ、リトルリーグ、軟式野球連盟などなど、他の野球先進国と比較すると連盟の数が多過ぎるため、なかなか統制を取ることができないわけです。ちなみにアメリカの場合、小学生世代の野球はリトルリーグ連盟一本です。

球数制限1つ取るだけでも、導入までに本当に長すぎる時間が要されたことは野球関係者の記憶にも新しいと思います。

今回はU-12に対する指導者ライセンスの導入のみ始動されたわけですが、これはつまり小学生世代を任される指導者に対するライセンスの発給ということになります。

実は一部都道府県では、すでに独自のライセンス的なものを導入しているところもあり、野球指導者はその講習を受けなければならない状況も出てきていました。本来であれば全国一斉にやっていかなければならないわけですが、しかし一部からでも始まりつつある状況は、歓迎すべきものです。

ライセンス制度の成功に不可欠な野球界の常識の見直し

このライセンス制度の導入が上手くいけば、今後はコーチングに必要なスキルをまったく勉強していない方は監督・コーチとしてベンチ入りできなくなるのだと思います。

こう書いてしまうと、ライセンス制度が本当の意味で成り立つまではかなりの時間が必要になってくるような気もしますね。例えば基本的にベンチ入りできるのは監督と、2人のコーチだけになるわけですから、極端な話をすると、ベンチ入りしないボランティアコーチは今まで通り練習で暴力暴言を使うことができる、ということになってしまいます。

ライセンス制度を本当に意味のあるものにするためには、ライセンスを持っていない人物は野球指導の現場に介入してはいけないという明確なルール作りとルールを破った際のペナルティも同時に必要になってくるのではないでしょうか。

また、少年野球や中学野球も今後は、最小限の大人だけでも運営できるシステムに変えていく必要があります。例えばお茶当番などはまったく必要ないと僕は考えています。お茶当番は監督コーチの飲み物まで用意しなければならないわけですが、そんなものは自分たちで用意すべきです。

そして必要以上に保護者に負荷のかかる送迎に関しても、どこの家庭にも車や週末に運転できる大人がいるわけではありません。ですので送迎協力に関しても最低限で済むように、大幅に越境していくような遠征をしないで済むようにしていくためのブロック体制の整備も必要になってくるでしょう。

つまり何が言いたいかと言うと、ただライセンスを発給するだけのシステムを作っても、ライセンス制度は生かされないということです。ライセンス制度を本当に意味のあるものにしていくためには、野球界では常識とされてきた他競技における非常識を、今後はなくしていくという流れも不可欠になってくるのではないでしょうか。

筆者:カズコーチ(プロフィール)
TeamKazオンライン野球塾 プロ野球選手のパーソナルコーチング、自主トレサポート、動作分析、試合内容分析、小中学生の個人レッスンなどを業務としているプロフェッショナルコーチです。
TeamKazオンライン野球塾主宰
投球障害予防改善法ビデオ緊急発売! 野球肩野球肘の与王改善法が、野球経験のない親御さんにもよく分かる! 特別価格

ビデオのお試し再生ボタン

カートに入れる

野球肩野球肘を改善できるだけではなく、肩肘を痛める前に肩肘を痛めない本当に正しい投げ方をマスターできる!

ビデオの収録内容

講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。

ビデオの長さ:2時間44分

Chapter1 プロローグ

Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説

Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作

  • 肘の内側を痛めやすい投げ方
  • 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
  • トミージョン手術とは?
  • 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
  • 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
  • 上腕三頭筋が原因の野球肘
  • 投球時に肘がロックされやすい変化球
  • 肘がロックされやすいボールの握り方
  • 肘がロックされやすい親指の使い方
  • ネズミ(遊離軟骨)について
  • カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
  • 肘頭を痛めやすい投げ方
  • 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方

Chapter4 野球肩になりやすい投げ方

  • 肩を痛めやすいテイクバックの形
  • 肩を痛めやすいコッキングの形
  • ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
  • 手投げとは?
  • 左投手特有の肩を痛める投げ方
  • 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
  • 肩を痛める間違ったオーバースロー
  • 徐々に肘が下がってしまう理由
  • 野球肩になるボールリリースの形
  • 肩への負荷が高くなる遠心力投法
  • 0ポジションとは?
  • 野球肩になる間違ったスナップスロー
  • 背筋を痛めやすい投球フォーム

Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方

  • ワインドアップ・ノーワインドアップ
  • セパレーション
  • テイクバック
  • コッキング
  • トップポジション
  • アクセラレーション
  • ボールリリース
  • フォロースルー
  • エクステンションとは?
  • 一連の動作によるモーション解説
  • 股関節の正しい使い方
  • 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
  • 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
  • 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
  • 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
  • お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点

Chapter6 肩のコンディショニング

  • 野球肩のセルフチェック法
  • 4種類のインナリング

Chapter7 エピローグ

カートに入れる
TeamKazオンライン野球塾