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バッティングで怪我をしやすい場所と言えば腰と手首だと思います。今回は手首にフォーカスし、なぜ手首を痛めてしまうのか、そしてどうすれば痛め難くなるのか、ということについて書き進めてみたいと思います。
なぜバッターは手首を痛めやすい?!
まず手首を痛めてしまう原因は単純で、手首を返してしまうからです。手首を返してしまうと、手首を真っ直ぐなまま使うことができなくなってしまいます。そして手首が真っ直ぐではない状態でバットとボールがぶつかる衝撃を受けることになるため、衝撃を前腕、上腕へと分散することができなくなり、手首を痛めてしまうんです。
あとは単純にスウィング中に手首を曲げる回数が増え、曲げる角度も深くなるほど、素振りをしているだけでも痛めやすくなります。ですのでバッティングでは実は手首というのは使うべきではないんです。「強いリスト(手首)」という表現を野球ではよく使うわけですが、これはどんな強い動きにも真っ直ぐなまま耐えられる強さ、という意味です。
手首を返すとミート力が低下する?!
ちなみに手首を返してしまうとヒッティングポイントがどんどん投手寄りになり、ミート力もどんどん低下してしまいます。逆に手首を返さなければヒッティングポイントを自分の体の近くに置けるようになり、体の近くで打てる分、バットをより正確にボールにぶつけていけるようになります。つまり手首を怪我しない打ち方は同時にパフォーマンスもアップし、手首を痛めやすい打ち方ではパフォーマンスも低下してしまう、というわけです。
近年では手首をガードする打者用サポーターのようなものも市販されいて、プロアマ多数の選手たちが利用しています。これは怪我防止という意味でも、手首のロックをサポートしてもらうという意味でも、良いアイテムだと思います。
怪我をしない打ち方が一番上達する!
完全に打ち終わった後、つまりフォロースルーの中盤〜後半にかけては手首が返ってしまってもそれほど大きな負荷にはなりません。ですので重要なのは、インパクトの瞬間に手首を真っ直ぐにしておけるか、ということです。これができるようになればパフォーマンスもアップしますし、手首に対する負荷も最小限に抑えられるようになるはずです。
ビデオの収録内容
講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー
などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。
ビデオの長さ:2時間44分
Chapter1 プロローグ
Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説
Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作
- 肘の内側を痛めやすい投げ方
- 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
- トミージョン手術とは?
- 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
- 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
- 上腕三頭筋が原因の野球肘
- 投球時に肘がロックされやすい変化球
- 肘がロックされやすいボールの握り方
- 肘がロックされやすい親指の使い方
- ネズミ(遊離軟骨)について
- カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
- 肘頭を痛めやすい投げ方
- 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方
Chapter4 野球肩になりやすい投げ方
- 肩を痛めやすいテイクバックの形
- 肩を痛めやすいコッキングの形
- ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
- 手投げとは?
- 左投手特有の肩を痛める投げ方
- 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
- 肩を痛める間違ったオーバースロー
- 徐々に肘が下がってしまう理由
- 野球肩になるボールリリースの形
- 肩への負荷が高くなる遠心力投法
- 0ポジションとは?
- 野球肩になる間違ったスナップスロー
- 背筋を痛めやすい投球フォーム
Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方
- ワインドアップ・ノーワインドアップ
- セパレーション
- テイクバック
- コッキング
- トップポジション
- アクセラレーション
- ボールリリース
- フォロースルー
- エクステンションとは?
- 一連の動作によるモーション解説
- 股関節の正しい使い方
- 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
- 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
- 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
- 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
- お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点
Chapter6 肩のコンディショニング
Chapter7 エピローグ