Q. 少年野球で頑張っているお子さんに、毎週ヒットを打たせてあげたいと思いませんか?
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今回のスラッガー養成コラムでは、上から叩くようにして打つ癖をつけてしまうと、変化球を打てないバッターになってしまう、ということについて書き進めていきたいと思います。変化球を打てなくて悩んでいる選手は多いと思いますが、変化球の打ち方を知ろうとする前に、なぜ打てないのかという原因を改善させていく必要があるんです。
上から叩くと変化球を打てなくなる?!
なぜ上から叩くと変化球を打てなくなるかと言いますと、例えば右対右で投げられた外角へのスライダーを想定してみましょう。スライダーは捕手目線からすると、右下に向かって曲がっていきます。でももしこの時上から叩くようにして打ったらどうでしょうか?捕手目線ではバットが右上を向いているように見えるはずです。
つまり右下に向かうボールの軌道と、右上を向いているバットが十字に交差する一点のみでしか、バットをボールにぶつけていくことができなくなります。そのポイントを外してしまうと簡単に空振りをしてしまいますし、当たったとしてもボテボテのゴロになってしまいます。
スウィングプレーンはアッパー気味に!
でも上から叩くのではなく、体重移動をしないステイバック打法で、上半身を捕手側に傾けて、スウィングプレーンの角度をアッパー気味に下げていくと、右下に曲がっていくボールに対し、バットも右下を向くようになるんです。つまりボールの軌道のラインに、バットが重なるようになるんです。こうなることでヒッティングエリアが広くなり、空振りをするリスクを大幅に下げられるようになります。
さて、スラッガー養成コラムではよくアッパースウィングについて書いているわけですが、アッパースウィングと言っても、実はボールの軌道の下からバットを入れるわけではないんです。入れるまではボールの軌道の上からで、打った後にヘッドを振り上げていきます。打つ前にアッパーになってしまうと、キャッチャーフライや内野フライばかりになってしまいますので要注意です。
変化球の打ち方はいたってシンプル!
上から叩く打ち方にはメリットは1つもありません。軟式野球でさえもM号やJ号に変わってからは高く弾まなくなりましたので、高くバウンドする打球を打って、打球が跳ね上がっているうちに一塁ベースを駆け抜ける、という戦術は通用しなくなりました。
変化球の打ち方というのはシンプルで、バットのヘッドの角度をどれだけ下げられるか、ということが最大のポイントになってきます。でも勘違いしないでください。ヘッドを下げるわけではありません。バットと軸は直角の関係を維持しつつ、どれだけバットの角度を下げられるか、ということです。これを可能にできるのがステイバック打法の下半身の使い方というわけです。
ビデオの収録内容
講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー
などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。
ビデオの長さ:2時間44分
Chapter1 プロローグ
Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説
Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作
- 肘の内側を痛めやすい投げ方
- 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
- トミージョン手術とは?
- 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
- 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
- 上腕三頭筋が原因の野球肘
- 投球時に肘がロックされやすい変化球
- 肘がロックされやすいボールの握り方
- 肘がロックされやすい親指の使い方
- ネズミ(遊離軟骨)について
- カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
- 肘頭を痛めやすい投げ方
- 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方
Chapter4 野球肩になりやすい投げ方
- 肩を痛めやすいテイクバックの形
- 肩を痛めやすいコッキングの形
- ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
- 手投げとは?
- 左投手特有の肩を痛める投げ方
- 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
- 肩を痛める間違ったオーバースロー
- 徐々に肘が下がってしまう理由
- 野球肩になるボールリリースの形
- 肩への負荷が高くなる遠心力投法
- 0ポジションとは?
- 野球肩になる間違ったスナップスロー
- 背筋を痛めやすい投球フォーム
Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方
- ワインドアップ・ノーワインドアップ
- セパレーション
- テイクバック
- コッキング
- トップポジション
- アクセラレーション
- ボールリリース
- フォロースルー
- エクステンションとは?
- 一連の動作によるモーション解説
- 股関節の正しい使い方
- 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
- 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
- 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
- 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
- お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点
Chapter6 肩のコンディショニング
Chapter7 エピローグ