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今回のスラッガー養成コラムでは、バットの選び方について少しお話ししていきたいと思います。まず成長期にある小中学生の場合は、多少重く感じるくらいのバットを選んでしまっても大丈夫だと思います。もちろんすごく重く感じるバットではいけませんが、成長期ですぐに体が大きくなることを考えると、高価なバットですので多少先を見据えて購入しても良いと思います。
成長期というものを省いて考えるとすれば、まず自分自身がどのようなバッターになりたいのかを明確にする必要があります。アベレージヒッターなのか、ロングヒッターなのか。それによってカウンターバランス、ミドルバランス、トップバランスが決まってきます。カウンターバランスが最も振り抜け感が良いため、バットコントロールがしやすくなります。一方トップバランスは遠心力を最大限使えるため、長打を打ちやすくなります。そしてその中間がミドルバランスとなります。
それと意外と知られていないのは金属バットのプラグです。プラグとはヘッドにはめ込まれているプラスティック製のキャップのことです。このプラグの形状により振り抜け感がまた変わってきますので、プラグの種類もいくつか試した方が良いと思います。まったく同じ長さ、同じ重さのバットであっても、プラグの形状が変わるだけで振り抜け感も変わってきます。
ちなみに上述したバットのバランスは、それぞれミドルバランスから50g前後体感重量が変わってきます。例えば850gの3種類のバットがあったとすると、トップバランスのバットは900gのミドルバランスのバットを振った時に近い体感重量となります。カウンターバランスの場合は800gのミドルバランスのバットを振った時に近い体感となります。
例えば850gのミドルバランスが少し軽く感じるようでしたら、800g前後のトップバランスのバットを試し振りしてみると良いと思います。そうすると体感重量はともに850g程度になりますので、同じ体感重量によって違う振り抜け感を比較することができます。
バットの重さは数字そのものを気にするよりは、体感重量を気にされた方が良いと思います。そして体感重量はその日のコンディショニングによっても変わってきますので、バットを新調する際はフラットなコンディションの時に選んだ方が、よりしっくり行くバットを見つけやすくなると思います。
最近の大型スポーツ量販店では、素振りや試し打ちをさせてもらえるケージが用意されているところも増えてきました。バットはグラブやスパイクと同じく、感覚を大切にして選ばなければならないアイテムです。ですので形や重さといった数字だけで選ぶのではなく、ぜひ実際に振った感覚、打った感覚で選ぶようにしてみてください。
ビデオの収録内容
講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー
などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。
ビデオの長さ:2時間44分
Chapter1 プロローグ
Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説
Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作
- 肘の内側を痛めやすい投げ方
- 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
- トミージョン手術とは?
- 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
- 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
- 上腕三頭筋が原因の野球肘
- 投球時に肘がロックされやすい変化球
- 肘がロックされやすいボールの握り方
- 肘がロックされやすい親指の使い方
- ネズミ(遊離軟骨)について
- カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
- 肘頭を痛めやすい投げ方
- 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方
Chapter4 野球肩になりやすい投げ方
- 肩を痛めやすいテイクバックの形
- 肩を痛めやすいコッキングの形
- ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
- 手投げとは?
- 左投手特有の肩を痛める投げ方
- 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
- 肩を痛める間違ったオーバースロー
- 徐々に肘が下がってしまう理由
- 野球肩になるボールリリースの形
- 肩への負荷が高くなる遠心力投法
- 0ポジションとは?
- 野球肩になる間違ったスナップスロー
- 背筋を痛めやすい投球フォーム
Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方
- ワインドアップ・ノーワインドアップ
- セパレーション
- テイクバック
- コッキング
- トップポジション
- アクセラレーション
- ボールリリース
- フォロースルー
- エクステンションとは?
- 一連の動作によるモーション解説
- 股関節の正しい使い方
- 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
- 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
- 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
- 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
- お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点
Chapter6 肩のコンディショニング
Chapter7 エピローグ