右投右打を後付けの右投左打には変えないで!

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目線がぶれないことだけがステイバックのメリットじゃない!

別の記事にてウェイトシフト打法よりも、ステイバック打法の方がミート力が上がりやすいと書きました。その記事では目線のぶれの有無を理由にそう書いたわけですが、しかし理由はそれだけではありません。

右打者の多くは右利きで、左打者の多くは左利きだと思います。つまり投球、鉛筆、箸などで用いる方の手です。右利きの方は、当然ですが左手よりも右手の方が器用であり、力もあります。そして左利きの方は左手の方が器用で力があります。

当たり前のことではありますが、しかし打撃に関して言えば、日本ではこの当たり前の考え方が蔑ろにされている傾向にあります。蔑ろと言えば少し大袈裟ですが、あまり深く考えられていないことは確かです。

ウェイトシフトで打つ場合、メインで使う手は右打者は左手で、左打者は右手となります。つまり捕手側ではなく、投手側の腕でバットを引っ張っていくという打ち方です。

利き腕をメインにして打てるのがステイバック

一方ステイバックはその逆で、右打者なら右手、左打者なら左手をメインで使います。このように利き手でバットをコントロールしていくため、ミート力がアップしやすいのです。更に通常は利き手の方が力が強いため、スウィングの力強さもアップしやすいんです。このように単純に考えただけでも、ステイバックの方がミート力がアップしやすいということをおわかりいただけると思います。

と言ってももちろんウェイトシフトはやめましょう、ということではありません。ウェイトシフトにはウェイトシフトの魅力がありますので、無理をしてまで変える必要はありません。

右投げ右打ちを、後付けの右投げ左打ちに変えるのはやめるべき!

ちなみに野球は左打者に有利なスポーツと言われていますよね。左打者は右打者よりも一塁まで近いという点が、その最大の理由とされています。しかし僕のオンラインレッスンでは上述したような理由から、右利きで右打ちのお子さんを、あえて左打ちに変えるということは推奨していません。もちろん本人の意思が強ければ話は別ですが、しかし相談された際には、できれば変えない方が良いというアドバイスをさせていただいています。

プロ野球界にも右利きの右投げ左打ちの選手が大勢います。松井秀喜選手(ステイバック)やイチロー選手(ウェイトシフト)がそうですよね。松井選手がメジャーに移籍してホームランが減ってしまった理由は、右利きの右投げ左打ちに原因がありました。松井選手は子どもの頃「打ち過ぎるから左で打て」と言われて左で打つようになったそうです。そのため本来は右利きの右投げ右打ちでした。

松井秀喜選手でさえも悩んだ右投げ左打ちの弱点

右利きということは、当然右腕の方が力がありますし器用です。もし松井選手が右投げ右打ちであったならば、きっとメジャーリーグでもホームランを量産できていたに違いありません。実際松井選手は何かのインタビューで、メジャー移籍後は(利き手ではない)左手でピッチャーのパワーボールを押し返せないことが増えた、と語っていました。埼玉西武ライオンズの栗山巧選手(ステイバック)もホームランの数を増やそうとした際、同じ悩みを口にしていました。

イチロー選手にしても仮に右投げ右打ちであったならば、内野安打は減ってしまうと思いますが、しかしその分クリーンヒットや長打がもっと増えていたのではないでしょうか。

世の中にはたくさんのスポーツ種目があるわけですが、その中でも道具を扱うのに利き手をメインで使わない動作(打法)があるのは、野球くらいではないでしょうか。そう考えると野球というスポーツが、ますます不思議であり、奥深く感じてしまいますね。

筆者:カズコーチ(プロフィール)
TeamKazオンライン野球塾 プロ野球選手のパーソナルコーチング、自主トレサポート、動作分析、試合内容分析、小中学生の個人レッスンなどを業務としているプロフェッショナルコーチです。
TeamKazオンライン野球塾主宰
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野球肩野球肘を改善できるだけではなく、肩肘を痛める前に肩肘を痛めない本当に正しい投げ方をマスターできる!

ビデオの収録内容

講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。

ビデオの長さ:2時間44分

Chapter1 プロローグ

Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説

Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作

  • 肘の内側を痛めやすい投げ方
  • 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
  • トミージョン手術とは?
  • 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
  • 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
  • 上腕三頭筋が原因の野球肘
  • 投球時に肘がロックされやすい変化球
  • 肘がロックされやすいボールの握り方
  • 肘がロックされやすい親指の使い方
  • ネズミ(遊離軟骨)について
  • カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
  • 肘頭を痛めやすい投げ方
  • 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方

Chapter4 野球肩になりやすい投げ方

  • 肩を痛めやすいテイクバックの形
  • 肩を痛めやすいコッキングの形
  • ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
  • 手投げとは?
  • 左投手特有の肩を痛める投げ方
  • 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
  • 肩を痛める間違ったオーバースロー
  • 徐々に肘が下がってしまう理由
  • 野球肩になるボールリリースの形
  • 肩への負荷が高くなる遠心力投法
  • 0ポジションとは?
  • 野球肩になる間違ったスナップスロー
  • 背筋を痛めやすい投球フォーム

Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方

  • ワインドアップ・ノーワインドアップ
  • セパレーション
  • テイクバック
  • コッキング
  • トップポジション
  • アクセラレーション
  • ボールリリース
  • フォロースルー
  • エクステンションとは?
  • 一連の動作によるモーション解説
  • 股関節の正しい使い方
  • 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
  • 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
  • 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
  • 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
  • お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点

Chapter6 肩のコンディショニング

  • 野球肩のセルフチェック法
  • 4種類のインナリング

Chapter7 エピローグ

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