ウェイトシフトとステイバックなら迷わずステイバックを選べ!

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ウェイトシフト打法とステイバック打法

バッティングモーションには大きく分けて2つの種類がありますが、今回のコラムではそれぞれを簡単に解説してみたいと思います。1つ目はウェイトシフト打法で、2つ目はステイバック打法というものです。

ウェイトシフト打法

まずウェイトシフトとは読んで字の如く、体重移動を主としてエネルギーを生み出す打ち方です。軸脚股関節に乗せた上半身の重さを、反対の股関節に移動させることを体重移動と呼ぶわけですが、この体重移動で作り出したエネルギーをボールにぶつけていくのがウェイトシフト打法の打ち方です。

そしてメインとして利用するのはボトムハンド、つまり右打者なら左腕で、左打者なら右手となります。片手一本でティーバッティングをした際、左手一本で打つ右打者(もしくは右手一本で打つ左打者)の多くはウェイトシフト打法を採用していると言うことができます。

ステイバック打法

一方ステイバック打法は体重移動はしません。トップハンドとはバットを握った時に上に来る手のことでが、右打者なら右手が上、左打者なら左手がグリップでは上に来ます。このトップハンドをメインとして使うのがステイバック打法です。

ステイバック打法の特徴は、体重のほとんどを軸脚に乗せたままバットスウィングをすることです。一般的に「壁」と呼ばれるものは、だいたいは投手側に作ると教わると思います。右打者なら左肩で壁を作り、体が開かないようにしますよね。ステイバック打法の場合この壁を、軸脚に体重をしっかり乗せることにより、捕手側に作るのが大きな特徴です。そして片手ティーをする際も、トップハンド側の腕を使います。

ウェイトシフト/ステイバックのメリット/デメリット

それぞれのメリット・デメリットとして、まずウェイトシフト打法のメリットは小柄な打者でも強いボールに打ち負けないスウィングをすることができるという点です。一方デメリットは体重移動をした際、どうしても頭が捕手寄りから投手寄りに横移動してしまうため、目線がぶれてミート力が大幅に低下してしまいます。

ステイバックのメリットは体重移動をしない分目線がぶれないため、ミート力がアップします。さらに硬式球の場合は打球にバックスピンをかけやすくなるため、飛距離もアップします。一方デメリットとしては下半身の筋力が弱い選手の場合、あっという間に体力を消耗してしまいます。更には下半身の踏ん張りが弱い選手がステイバック打法で長打を狙うと、軟式球の場合はボテボテのゴロになることが多くなります。

ちなみに両手でしっかりとバットを握り、両手を同じくらいの力加減で使って振る打ち方もありますが、この場合スウィング速度が低下するため、一般的な選手にはあまり奨められません。ただし力の弱い小学生などがバットを飛ばさないためにバットをしっかり握るという指導は必要だと思います。中学生も後半になり筋力が付いてきたら、打法はウェイトシフトかステイバックかのどちらかに絞ることが上達への第一歩だと僕のレッスンでは指導しています。

ウェイトシフト/ステイバックのメリット/デメリットの一覧表

ウェイトシフト打法 メリット ・タイミングが完璧に合った時に限り、小柄な打者でも強い球に打ち負けない。
・引っ張った時の打球が強くなりやすい。
・軟式球への対応が容易。
デメリット ・目線がぶれやすいためミート力が下がりやすい。
・緩急のついた変化球に対応しにくい。
・同じ打撃動作で反対方向に打つのが難しい。
・スウェーしやすい(泳ぎやすい)。
・ドアスウィングになりやすい。
・ボールに対する相対速度が速まってしまう。
・重いバットを扱いにくい。
ステイバック打法 メリット ・目線がぶれにくいためミート力が上がる。
・硬式球の場合飛距離をアップさせやすい。
・反対方向へも強い打球を打ち返せる。
・緩急を付けられても対応しやすい。
・ドアスウィングになりにくい。
・投球に対する相対速度がほとんど変わらない。
・重いバットを扱いやすい。
・ゴロの球足が速くなる。
デメリット ・下半身の筋力が弱いとすぐに疲れてしまう。
・下半身が弱いと軸足が寝てしまうことにより、ボールの頭を撫でてゴロになりやすい。

※上記表は主だったもので、細かく見ていくとそれぞれもっと多くなります。

筆者:カズコーチ(プロフィール)
TeamKazオンライン野球塾 プロ野球選手のパーソナルコーチング、自主トレサポート、動作分析、試合内容分析、小中学生の個人レッスンなどを業務としているプロフェッショナルコーチです。
TeamKazオンライン野球塾主宰
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ビデオの収録内容

講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。

ビデオの長さ:2時間44分

Chapter1 プロローグ

Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説

Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作

  • 肘の内側を痛めやすい投げ方
  • 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
  • トミージョン手術とは?
  • 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
  • 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
  • 上腕三頭筋が原因の野球肘
  • 投球時に肘がロックされやすい変化球
  • 肘がロックされやすいボールの握り方
  • 肘がロックされやすい親指の使い方
  • ネズミ(遊離軟骨)について
  • カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
  • 肘頭を痛めやすい投げ方
  • 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方

Chapter4 野球肩になりやすい投げ方

  • 肩を痛めやすいテイクバックの形
  • 肩を痛めやすいコッキングの形
  • ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
  • 手投げとは?
  • 左投手特有の肩を痛める投げ方
  • 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
  • 肩を痛める間違ったオーバースロー
  • 徐々に肘が下がってしまう理由
  • 野球肩になるボールリリースの形
  • 肩への負荷が高くなる遠心力投法
  • 0ポジションとは?
  • 野球肩になる間違ったスナップスロー
  • 背筋を痛めやすい投球フォーム

Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方

  • ワインドアップ・ノーワインドアップ
  • セパレーション
  • テイクバック
  • コッキング
  • トップポジション
  • アクセラレーション
  • ボールリリース
  • フォロースルー
  • エクステンションとは?
  • 一連の動作によるモーション解説
  • 股関節の正しい使い方
  • 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
  • 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
  • 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
  • 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
  • お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点

Chapter6 肩のコンディショニング

  • 野球肩のセルフチェック法
  • 4種類のインナリング

Chapter7 エピローグ

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