なぜ夜よりも、朝練習した方が練習効果が高まるのか?!
野球を上手くなりたいのなら、絶対に朝練をすべきです。といってもこれは、根性論から言っているわけではありません。「朝練をしないような選手は上手くなれない!」というわけではないのです。あくまでも科学的理論に基づいてのアプローチです。
なぜ朝練が良いのか?それはですね、寝起きというのは筋肉や関節がニュートラルな状態になっているからです。地球上で暮らす限り、人間には常に重力が伴います。そしてその重力は朝起きて、時間が経てば経つほど身体への影響を積算させていきます。つまり、寝起きと寝る前とでは、筋肉の状態はまるで違うということです。人間の一生に例えるならば、寝起きの筋肉が生まれたての赤ちゃんで、寝る直前の筋肉はお年寄りと表現することができます。
その日のお年寄り状態である時間帯の筋肉は、寝起きと比べるとかなり硬くなってしまっています。それは一日身体が重力にさらされることで、重力に対抗し終えた状態になっているからです。逆に寝起きの筋肉は、まだ重力にさらされていません。そのために一日の中で、筋肉は最もほぐれた状態にあるわけです。
関節が詰まった状態でのみ練習しても、最高の結果は得られない
このほぐれた状態で例えばシャドーピッチングをすることで、身体はスムーズに良いピッチングモーションを覚えていきます(マッスルメモリー)。逆に重力に対抗し終えた、関節が詰まってしまった状態でシャドーピッチングを繰り返しても、練習の効果は得られますが、最高の効果を得ることはできません。
そして朝は、一日の中で最も酸素濃度の薄い時間帯です。逆に夜は、最も酸素濃度の高い時間帯です。朝30分ジョギングするのと、夜30分ジョギングするのとでは、まったく効果が変わってきてしまいます。もちろん酸素の薄い朝に走った方が、心肺機能は高くなります。
早起きは三文の得とは良く言いますが、しかし野球選手にとっての早起きは三文どころか、もっともっと価値があるものなのです。ですので本気で野球を上手くなりたければ、ぜひ朝練をする習慣をつけてみてください。