肘が痛んだら、まずは迷わず病院に行こう!
野球肘・肘痛のケアには様々な種類や手法がありますが、でもそれらを活かすためにはまず、なぜ肘が痛いのかという原因がハッキリわからなくてはなりません。僕らコーチは、投げ方を見て肘痛の原因を見つけ出したり、痛みの原因を特定することはできます。しかし僕らはあくまでもコーチであって、お医者さんではありません。ですので診療という意味では、痛みを感じたらまずは迷わず病院に行くようにしてください。
肘痛の原因だけでも投げ方の悪さ、上腕三頭筋の弱さ、ルーズエルボーなどがパッと思い浮かべられます。この中で、ルーズエルボーというのはあまり聞き馴染みがないかもしれませんね。逆にルーズショルダーという言葉は一般的です。いわゆる脱臼しやすい肩のことで、肩周りのインナーマッスルが緩いことで起こされる症状です。そしてルーズエルボーというのは、その肘バージョンというわけです。
意外と見落とされやすいルーズエルボーが原因の野球肘
肘周辺の筋繊維が緩いと起こるのがルーズショルダーで、ひどい場合は肘が痛むだけではなく、関節が外れてしまうこともあります。肘痛の初期では意外と見落とされやすい症状でもありますので、病院に行ってもこれと言って原因がわからない場合は、セカンドオピニオンを受けるなどして、しっかり調べてもらうようにしましょう。
ルーズエルボーの改善方法
ルーズエルボーも、エクササイズによってある程度は緩和・改善させることが可能です。以下の流れで試してみてください。
- ①リラックスして立ち、両腕の力を完全に抜く
- ②両肘を90°に曲げて、前方へと屈曲させる(小さい前習えの姿勢)
- ③小指と親指を立てて前方に向ける
- ④前腕(肘から先)をねじを回すように左右に内旋・外旋させる
この動作によって、緩い肘をある程度締めることが可能です。でもこのエクササイズを行う際は注意が必要です。絶対に締め過ぎないようにしてください。締め過ぎてしまうと逆に固くなり過ぎてしまい、これも肘痛の原因になってしまいます。ですので自分で締まっていく感覚がしっかり掴めるまでは、10回程度でストップさせるようにしましょう。
ルーズエルボー改善エクササイズはやりすぎ注意!
感覚が掴めてくると、ボールを投げるのにどれくらいの締まり具合が良いかがわかってきます。その感覚が分かるまでは腹八分目どころか、腹五分目程度にしておいてください。
そしてもう一点、ルーズエルボーじゃない投手がこのストレッチをやり過ぎてしまうと、ピッチングフォームから柔軟性が減っていってしまうので、やはり注意が必要です。何事もやり過ぎは禁物というわけですね。