不正投球が0%にならないメジャーリーグ
最近野球ニュースで、メジャーリーグの不正投球疑惑がスポットを浴びていますね。ほぼすべての投手は不正はしていないと言えますが、でもそれが100%ではないことは確かではないでしょうか。アメリカでは、昔から日本以上に不正投球が行われるケースがあります。
不正を行えないようにする、紛らわしい行為ができないようにするという意味合いでも、ピッチャーが使えるグラブの色には厳しい規定があります。例えばボールの色と被るホワイトやグレーのグラブを使うことはルール上禁止されています。グラブとボールの色が同じだと、紛らわしい行為をしてないかどうかが審判から見にくくなってしまうためです。
ちなみにアマチュア野球の場合は縁取り、レース、縫い糸を除いた革の部分は一色でなければならない、と規定されています。一方女子プロ野球では女子野球人気を高めるという意味合いもあり、柄物であったり、カラフルなグラブを利用することも認められています。
不正投球の種類
ピッチャーの不正投球を防ぐためにいくつかのルールが作られてきたわけですが、しかしそれだけでは100%防ぐことができなかったというのが現状なのでしょう。
ルールブックでは主に以下のようなことが禁止されています。
- シャインボール:ボールを摩擦してすべすべにしたもの
- スピットボール:ボールに唾液をつけたもの
- マッドボール:ボールに土をつけたもの
- エメリーボール:サンドペーパーでざらざらにしたボール
- スカッフボール:爪などでわざと傷付けられたボール
とにかく投手は余計なものを所持することが許されていません。例えば怪我をしていても、指に絆創膏を貼って投球することは禁止されています。そしてポケットに入れて良いものはロジンバッグのみです(雨の日)。
ルールを知らない投手は汚れたり濡れたりしたボールをユニフォームでゴシゴシ拭いてしまうことがありますが、これもルール違反です。ピッチャーは手のひら以外でボールを擦ることは禁止されています。
指先をペロっと舐める外国人投手が多い理由
このように明確なルールが設けられているにもかかわらず、例えば日本にやってきた助っ人ピッチャーによく見られるのが、指先をペロッと舐める行為です。ただ、ボールに直接的に唾を付けているわけではないため、日本のプロ野球でもこの行為はスルーされています。しかし間接的に唾がボールに付くということを考えれば、厳密には不正投球にあたります
しかしこの行為は、メジャーリーグで利用されている公式球にも原因があります。メジャーリーグの公式球は日本プロ野球の公式球よりも僅かに大きくて、なめしも甘いため滑りやすいんです。滑ってデッドボールを当てて大乱闘になるよりはマシ、ということもあり、メジャーリーグでは指先を舐める行為は許されているという背景があります。
日本の公式球はなめしがしっかりとしているため、メジャーの公式球のように滑りやすいということはありません。しかしメジャーでプレーしてきた際の習慣なのでしょう、指先をペロッと舐める外国人投手は未だに多いように感じられます。
野球がスポーツである限りは、やはりルールに乗っ取って正々堂々対戦すべきです。ルールの抜け穴を探す暇があるなら、もっと練習しろ!という話なわけです。
ちなみに最近はあまり見なくなっていたのですが、その昔は帽子のひさしの裏に松脂を塗っておいて、そこを触りながら投げる投手たちがいました。もちろん完全な不正投球なわけですが、こういう選手たちはバレないように細心の注意を払っていたと言います。
ホントに、そんなことに注意を払うくらいならもっと頑張って練習しろ!と言いたくなりますよね(苦笑)