大谷翔平選手の打ち方を見ながら考えるノーステップ打法

TeamKazオンライン野球塾 Q. 少年野球で頑張っているお子さんに、毎週ヒットを打たせてあげたいと思いませんか?
YESなら こちらのページも必読!

ノーステップ打法に取り組んでいる選手は少なくはないと思います。ノーステップ打法のメリットは、動作が減ることによって目線の位置の移動を最小限に抑える、という効果を期待することができるわけですが、僕個人としてはあまりオススメしたい打法ではありません。その理由は、タイミングが取りにくくなってしまうためです。

ステップはタイミングを計るための作業

非軸足を上げる作業というのは、これはタイミングを計るための動作なんです。つまりノーステップ打法というのはタイミングを取るための動作が減ることにって、タイミングを合わせにくくなってしまうわけです。タイミングとは、非軸足を上げる動作によって、まず投手のタイミングに入っていきます。投手のタイミングに入っていくことができたら、今度はシンクロさせたタイミングを、自分のタイミングに誘導することによって、自分の好きなポイントで打てるようにバットを出していきます。

文章にすると結構長くなるわけですが、実際には長くても2〜3秒の間に起こる動作となります。ここでノーステップで打とうとすると、ただ単純に投手のボールが飛んでくるのを待つ作業のみとなり、投手のタイミングに入っていきにくくなるんです。もちろん中にはノーステップの方がタイミングを合わせられる、という選手もいるかもしれませんが、非常に稀なケースだと思います。実際にノーステップ打法に取り組んだプロ野球選手たちも、最終的にはノーステップをやめるというケースが多いようです。

大谷翔平選手はノーステップ打法ではない

大谷翔平選手が時々ノーステップ打法だと言われることがあるようですが、2019年のフォームを見る限りでは、小さなステップではありますが、ノーステップ打法ではないようです。ノーステップどころか、踵を使って3〜4回ステップオンして、長い時間を使って自分のタイミングを投手のタイミングに合わせ、そのタイミングを自分のタイミングに引き寄せているように見えます。

ノーステップ打法というのは、基本的にはステップはせずに、いきなり体重移動から始める打ち方のことです。ちなみに大谷翔平選手の場合は小さなステップで、踵を使ってステップオンを繰り返すことによってタイミングを計っています。つまりノーステップ打法ではなく、言うなればステップオン打法ということになります。

ノーステップ打法がフィットする野球もある

ノーステップ打法は、ちょっとレベルが低めの初心者野球に向いているかもしれません。つまり投手のボールに力がなく、打撃フォームの基礎を身に付けていなくてもある程度は打ててしまうレベルの場合、投手は緩急などほとんど付けられないと思いますので、ステップをするというタイミングを取る作業を省き、目線が動きにくくなるノーステップ打法にすると、さらにバットをボールにぶつけやすくなるかもしれません。

ですが投手が緩急を付けられるレベルの野球の場合は、やはりステップ(踏み出す)、もしくはステップオン(踏むだけ)の動作を入れることによってタイミングを取りに行った方が、泳いだり差し込まれたりすることも減ると思います。プレーしているリーグのレベルを考えながら、ステップをするかしないかを決めていくのも良いかもしれませんね。

筆者:カズコーチ(プロフィール)
TeamKazオンライン野球塾 プロ野球選手のパーソナルコーチング、自主トレサポート、動作分析、試合内容分析、小中学生の個人レッスンなどを業務としているプロフェッショナルコーチです。
TeamKazオンライン野球塾主宰
投球障害予防改善法ビデオ緊急発売! 野球肩野球肘の与王改善法が、野球経験のない親御さんにもよく分かる! 特別価格

ビデオのお試し再生ボタン

カートに入れる

野球肩野球肘を改善できるだけではなく、肩肘を痛める前に肩肘を痛めない本当に正しい投げ方をマスターできる!

ビデオの収録内容

講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。

ビデオの長さ:2時間44分

Chapter1 プロローグ

Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説

Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作

  • 肘の内側を痛めやすい投げ方
  • 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
  • トミージョン手術とは?
  • 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
  • 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
  • 上腕三頭筋が原因の野球肘
  • 投球時に肘がロックされやすい変化球
  • 肘がロックされやすいボールの握り方
  • 肘がロックされやすい親指の使い方
  • ネズミ(遊離軟骨)について
  • カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
  • 肘頭を痛めやすい投げ方
  • 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方

Chapter4 野球肩になりやすい投げ方

  • 肩を痛めやすいテイクバックの形
  • 肩を痛めやすいコッキングの形
  • ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
  • 手投げとは?
  • 左投手特有の肩を痛める投げ方
  • 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
  • 肩を痛める間違ったオーバースロー
  • 徐々に肘が下がってしまう理由
  • 野球肩になるボールリリースの形
  • 肩への負荷が高くなる遠心力投法
  • 0ポジションとは?
  • 野球肩になる間違ったスナップスロー
  • 背筋を痛めやすい投球フォーム

Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方

  • ワインドアップ・ノーワインドアップ
  • セパレーション
  • テイクバック
  • コッキング
  • トップポジション
  • アクセラレーション
  • ボールリリース
  • フォロースルー
  • エクステンションとは?
  • 一連の動作によるモーション解説
  • 股関節の正しい使い方
  • 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
  • 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
  • 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
  • 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
  • お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点

Chapter6 肩のコンディショニング

  • 野球肩のセルフチェック法
  • 4種類のインナリング

Chapter7 エピローグ

カートに入れる
TeamKazオンライン野球塾