Q. 少年野球で頑張っているお子さんに、毎週ヒットを打たせてあげたいと思いませんか?
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時々左右の手を少し離してバットを握っている選手を見かけますが、この形は修正することをお勧めいたします。手の間に隙間を空けてバットを握ってしまうとバットを振り抜きにくくなり、当てるだけのバッティングになりやすいんです。極端な言い方をすれば、バント打ちになるということですね。
昔中日で活躍された彦野利勝選手は両手に隙間を空けてバットを握るタイプの選手でした。しかしわたしの記憶だけに頼るならば、他に同じようなグリップで打っていたプロ野球選手を思い出すことはできません。もしかしたら他にもいたかもしれませんが。
両手の間に隙間を空けて、つまりトップハンドの小指とボトムハンドの人差し指の間に隙間を空けてバットを握ってしまうと、スウィング時にバットが立ちやすくなります。つまりヘッドが上がりすぎてしまうということになり、ほとんどゴロしか打てないバッターになってしまいます。さらには低めのボールも非常に打ちにくくなってしまいます。
また、このグリップではバットを最後まで振り抜くことが難しくなるため、力強い打球を打つことも難しくなってしまいます。つまり両手の間に隙間を空けてバットを握ってしまうとデメリットばかりが増えてしまうということです。
ではメリットはないのか?いえ、1つだけあります。それはバットにボールを"とりあえず"当てやすくはなる、という点です。両手の間に隙間を空けるということはバントの握りに少し近づくということになりますので、その分バントのように、バットに確実にボールを当てやすくなります。
しかしバントの役目はまさにバットにボールを当てて転がすことであり、強い打球を打つことではありません。もしかしたらヒット&ランのサインが出ていて、絶対に空振りすることなく右方向にゴロを転がしたい時などは、両手の間に隙間を空けてバットを持つメリットもあるのかもしれません。ですが通常であればやはり、両手はしっかりとくっつけてバットを握る必要があります。
とにかくバットにボールを当てたいと考える、比較的技術の習熟度が低い小学生が無意識にこの握り方をしてしまうケースがあります。ですのでコーチはそうならないようにしっかりと観察し、バットをしっかりと振り抜くということを選手たちに指導して行く必要があるわけです。バットをしっかり振り抜く癖を付けておかなければ、力強いストレートに力負けしてしまうことになりますので、やはり振り抜きにくくなる両手の間に隙間を空けた握り方は、わたしはすべきではないと考えています。
ビデオの収録内容
講師:カズコーチ
プロ野球選手の個人コーチ・自主トレサポート・動作分析、野球選手を治療するスポーツ外科医や理学療法士へのテクニカルアドバイザー
などを務めるプロフェッショナルコーチ。子どもたちの野球肩野球肘を撲滅させるためのレッスンにも尽力。
ビデオの長さ:2時間44分
Chapter1 プロローグ
Chapter2 なぜ野球肘になってしまうのか?
野球肩野球肘になりやすい状況などについて解説
Chapter3 肘を痛めてしまう原因動作
- 肘の内側を痛めやすい投げ方
- 野球肘を発症させる内旋型トップポジション
- トミージョン手術とは?
- 変化球を投げるとなぜ肘を痛めやすいのか?
- 内旋型トップポジションで腕をしならせようとすると確実に野球肘になる
- 上腕三頭筋が原因の野球肘
- 投球時に肘がロックされやすい変化球
- 肘がロックされやすいボールの握り方
- 肘がロックされやすい親指の使い方
- ネズミ(遊離軟骨)について
- カタパルト投法で投げると肩も肘も痛める
- 肘頭を痛めやすい投げ方
- 肘を痛める間違った肘の先行のさせ方
Chapter4 野球肩になりやすい投げ方
- 肩を痛めやすいテイクバックの形
- 肩を痛めやすいコッキングの形
- ほぼ確実に肩を痛めるパワーポジションからの投球
- 手投げとは?
- 左投手特有の肩を痛める投げ方
- 肩への負荷が大きくなる肘の高さ
- 肩を痛める間違ったオーバースロー
- 徐々に肘が下がってしまう理由
- 野球肩になるボールリリースの形
- 肩への負荷が高くなる遠心力投法
- 0ポジションとは?
- 野球肩になる間違ったスナップスロー
- 背筋を痛めやすい投球フォーム
Chapter5 野球肩野球肘になりにくい本当に正しい投げ方
- ワインドアップ・ノーワインドアップ
- セパレーション
- テイクバック
- コッキング
- トップポジション
- アクセラレーション
- ボールリリース
- フォロースルー
- エクステンションとは?
- 一連の動作によるモーション解説
- 股関節の正しい使い方
- 股関節を正しい動作で使えていないと、下半身で作ったエネルギーが上半身に伝わらず、結果的に上半身だけに頼った投げ方をするしかなくなる。
- 股関節を正しい動作で使えるようになると、小柄でも細身でも速いボールを投げられるようになり、さらには怪我なく投げ続けることもできる。
- 股関節を正しく使った投げ方こそが、肩肘を痛めにくい本当に正しい投げ方
- 野球肩になりやすく、制球力も低下させてしまう平地での投球練習のやり方
- お父さんがお子さんとキャッチボールをする際の注意点
Chapter6 肩のコンディショニング
Chapter7 エピローグ