緊急事態宣言、再び
2021年1月7日、首都圏1都3県に再び緊急事態宣言が発令されました。これに伴い、1月に予定されていた少年野球の試合も軒並み中止や自粛となっていくようです。
個人的には、どんな事情があるにせよ12〜2月に野球の試合はすべきではないと思っています。しかし今年は、昨年のコロナ禍で中止になった大会の代替試合として、他に策なく真冬の試合日程となってしまったようです。
僕は海外のコロナウィルスの状況を、各国の友人たちと頻繁に情報交換をしているのですが、日本人はコロナウィルスを甘く見ている方が多いように感じられます。
もちろん海外でも一部の人間がマスクを拒否して騒ぎになるケースがありますが、大方の国民はコロナウィルスと長期戦を戦い抜く覚悟で生活をしています。
一方日本では、昨年は「日本特有のファクターX」の存在により、海外と比較をすると新規感染者はそれほど増えることはありませんでした。しかし東京の状況は日に日に海外の悲惨な状況になっている各首都と似通ってきています。
「マスクをしていれば外出をしても大丈夫」という考えは、もう通用しないと思っていた方がいいでしょう。
感染して無症状でも肺にダメージが残る可能性がある!
「子どもや若い人は感染してもほとんど無症状だから、感染したとしても恐れる必要はない」と考えている人も多いようですが、これは大きな間違いです。
発熱や味覚・嗅覚不調という明らかな症状が出ない無症状患者でも、肺に中長期的なダメージを受けている可能性があることがすでに分かってきています。
肺にダメージを受けて心肺機能が低下すれば、これはスポーツ選手としては致命傷となってしまいます。また、合併症を引き起こす可能性もあります。僕の近しい人間も、コロナウィルスによる合併症で、33歳の若さで亡くなりました。
子どもたちの、試合をしたいという思いはよく分かります。ですがその気持ちを、そのエネルギーを、なんとか他に向けられるように諭してあげるのが大人たちの役割です。
例えば動画を活用して、野球を個人種目に変換して楽しむことも一つの手だと思います。例えばストラックアウトのような的を画用紙で作り、10球中何球当てられたかの得点を競うのも楽しそうですし、的当てをティーバッティングでやっても面白そうです。
このような個人種目をビデオ投稿、もしくはビデオ電話を使ったグループチャットによるトーナメント形式でやっても面白いと思います。そしてチームで一番になった選手がチーム代表として次のトーナメントに進んで行ったら、勝ち抜いた本人も、その選手を応援するチームメイトたちも白熱していくのではないでしょうか。
緊急事態宣言をただのピンチにしかできないようでは、野球選手としても人としても大きく成長することはできません。野球選手として、人としてこれから大きく成長していくためにも、このピンチをチャンスに変えられる発想力が求められています。そしてその発想力は、必ず野球に活かされていくはずです。
ピンチの後にチャンスあり
野球ではよく「ピンチの後にチャンスあり」と言ったりしますが、これはただチャンスを待っているだけでは、ピンチの後にチャンスが勝手に訪れることはありません。
ピンチの後のチャンスは、自ら掴みにいく必要があります!
自ら掴みにいくことができれば、この最大のピンチを、最大のチャンスにできるはずです!だからこそこの状況でしょんぼりしてしまうのではなく、このピンチでどうすればチャンスを掴めるのかを、子どもたちにも大人たちにも考えてもらえたらなと思う、今日この頃です。