やはり本格的な野球塾は日本にももっと必要だと思います。近年、野球教室的な野球塾はずいぶんと増えてきました。元プロ野球選手が指導する野球塾なども目に見えて増えてきていると思います。しかし非常に少ないのが、僕のマンツーマン野球塾のように、メカニクスまで理論的に指導できる野球塾です。つまり子どもにも大人にもわかりやすく理論的にコーチングができる野球塾の存在です。
プロ野球ででさえ受けられないメカニクス指導
2019年シーズン終了後、あるプロ野球チームが若手選手たちをシアトルにあるドライブライン・ベースボールという野球専門のジムに派遣しました。そして選手たちが帰ってくるとその球団のGMは「メカニックなことを言われたことは今までになく新鮮だったと思う」という趣旨のことを仰っていました。僕はここに疑問を感じたわけです。派遣されたのはルーキーからプロ3~4年目の投手たちでした。プロ野球の世界に3年間もいるのに、メカニクスを教わることができない、そしてそれを指導できるコーチがいない、というのが日本のプロ野球の現状であるわけです。
しかし僕がマンツーマン指導する野球塾では、制球力に関しても球速アップに関しても肩肘の怪我予防に関しても、何を指導する際にもメカニクスをしっかりと説明し、なぜそういう動作が必要なのか?できるようになるとどういうメリットがあるのか?ということを伝えながら動作指導を行っています。このような指導は、「野球経験」を売りにしているコーチが指導する野球塾では難しいと思います。もちろんしっかりと勉強されている方も中にはいらっしゃるのですが、しかしそういうコーチは稀です。
簡単には受けられないドライブライン・ベースボールの指導
ドライブライン・ベースボールに関しては、もちろん僕もよく知っていますし、訪れたこともあります。ハッキリ言って凄いです。僕個人の野球塾ではとても購入できないような高価な機材が揃っていますし、施設も本当に素晴らしく、コーチ陣の野球動作研究に対するアグレッシヴさも目をみはるばかりです。しかしもちろんそれだけの施設ですので、プロではない一般の選手が受講することは簡単ではありません。費用だってそうとうかかります。
ちなみに上述したNPBのプロ野球チームの投手たちは最初の1週間で動作分析やメニュー作成を行い、その後3週間かけてそのメニューをこなしていくというコーチングを受けたそうです。僕の野球塾には何百万円、何千万円という機材がないため、さすがにドライブライン・ベースボールとまったく同じことはできないわけですが、しかしメカニクス指導という点においては、ドライブライン・ベースボール同様に非常に細かいところまでお伝えすることができます。
一般的な野球塾では受けられないメカニクス指導
そもそもドライブライン・ベースボールはシアトルですので、英語を話せるか、通訳がいるかじゃなければ、ただ通ってみるだけでは無駄になってしまうと思います。ちなみにシアトルには非常に大きな日本人コミュニティがありますので、通訳をしてくれる人を探すこと自体は難しくはないと思います。
野球教則本に載っているようなドリルを野球塾で学ぶことも大切だと思います。しかしそのようなドリル練習であれば野球チームでも、自宅練習でもできるわけです。ですので野球塾ではもっと、本や野球チームからは教われないようなメカニクスに関する指導を受けてもらいたいと僕は思っています。そのような指導を受けられるのは、もちろん僕が指導する野球塾だけではありません。東京の野球塾にも、割合としては非常に少ないのですが、メカニクスの指導を受けられる野球塾もいくつかはあります。
経験則で教えるコーチは選手を遠回りさせる
厳密にはバイオメカニクスというのですが、スポーツ物理学を学ぶと指導できるようになります。逆にスポーツ物理学を学ばなければ、プロ野球のコーチであってもバイオメカニクスに関する話を理解することはできません。僕のようなタイプのコーチは、バイオメカニクスを学び、さらに小難しいその内容を、わかりやすく選手たちに伝えられるスキルを持っているんです。
お近くで野球塾を探される際は、ぜひそのようなコーチの指導を受けられる野球塾を探してみてください。「元プロ野球選手」という肩書だけでは野球塾を選んではダメです。「元プロ野球選手」だろうと誰だろうと、重要なのはそのコーチがコーチングに必要なスキルとしっかりと学んでいるかどうかなのです。経験則だけで教えてしまうコーチのもとでは、選手は遠回りさせられるケースが増えてしまいますので、ご注意ください。