ピッチャーズプレートは蹴らない方が良い理由 Part III

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日本とアメリカでは異なるマウンドの使い方に関する指導法

投球動作の指導をする際「軸足でプレートを強く蹴りなさい」とアドバイスするコーチは、非常に多いと思います。この指導法は日本特有と言えるかもしれません。野球の本場アメリカではこのような指導は、僕が知る限りではほとんど行われていませんでした。

マウンドの傾斜が日本よりもアメリカの球場の方がややキツイというサーフェスの違いを見てもわかるように、アメリカではマウンドから落ちるようにして勢いを生み(位置エネルギーを最大限使うということ)、そのエネルギーを使って速球を投げなさいと指導されることが多くなります。

プレートを蹴ると上半身は確実に突っ込む!

では軸足でプレートを蹴るということは、本当に意味があることなのでしょうか?ちなみに僕のオンランレッスンではプレートを蹴るようにと指導することはありません。その理由としてまず、プレートを蹴るために軸脚膝を伸ばすタイミングでは、体重移動はほとんど完了に近付いているため、ここでプレートを蹴ったとしても、キネティックチェーンという観点から、投げるボールに影響を良い与えることはほとんどないためです。

*キネティックチェーン=運動連鎖。野球動作の場合、体の最下部から、体の部位を下から順番に使っていくことで効率よくエネルギーを投球、バットスウィングに伝えることができる。ただし他のスポーツの場合は、必ずしも体の最下部から使うわけではない。

その他デメリットとしては、まずプレートを蹴り過ぎると上半身は確実に突っ込みます。そして踏み込んだ側の脚の膝が足首の真上や、足首よりも捕手側に出るようになってしまいます。すると球速と制球力は大幅に低下します。さらにはプレートを蹴る前提で投球動作を取ってしまうと、無意識のうちにディッピングするようになります。

ディッピングとは前脚を振り上げた際に軸脚の膝が30°を大きく上回る角度で、椅子に座るような形で折れ曲がってしまうことです。この形になってしまうとストライドの幅が狭くなってしまうため、ボールを加速させられる距離が短くなり、球速は低下してしまいます。

指導者の言うことをすべて聞いてしまう真面目な選手ほど大成できない?!

プロアマ問わず質の良いボールを投げているエース級の投手を観察していると、プレートを蹴っている投手はほとんどいません。「プレートを蹴りなさい」と指導されたことがある投手は非常に多いのですが、安定して良い成績を残せるレベルのピッチャーで、実際にプレートを蹴っている投手はほとんどいないようです。

逆に良いボールを投げられず、主力になり切れない投手を観察すると、今度はプレートを蹴っている投手が非常に多くなります。そしてそれに比例するようにディッピングしている投手も多くなります。おそらくはチームの指導者からそのようなフォームを教わってしまったのでしょう。と考えると、もしかしたらコーチのアドバイスを素直に聞いてしまう真面目な選手ほど、間違った指導のせいで大成できなくなってしまうのかもしれませんね。

プレートは蹴るのではなく、支えとして使うイメージで投げよう!

僕のレッスンではプレートを蹴りなさいと指導する代わりに、プレートを押しなさいと指導することがあります。これは反力エネルギーを得るためです。

反力エネルギーを短く簡単に説明をすると、例えばトランポリンの上に立っていると想像してください。そしてそこからトランポリンの反動を使わずに、垂直にジャンプをしてみてください。子どもの頃に経験したことがある方も多いと思いますが、トランポリンに立ってジャンプすることはとても難しいですよね。その理由は反力がないからです。ジャンプをしようとすると、トランポリンの床面も一緒に沈んでしまうので、勢い(反力)を得ることができません。

一方硬い床でのジャンプは容易です。それは地面が沈まないため、強い反力を得られるからです。投球方向に対してこの床の役割をしているのが、プレートだと考えてください。ジャンプする際は床を蹴る動作も多少含まれますが、ピッチングにおいては蹴ろうとはせず、安定した並進移動を助けるための支えだと考え、軸足でプレートを二塁ベース側に押すようにして動作を取ってください。

ただし通常プレートには段差はないため、実際にプレートを足の裏で押すことはできません。しかしこのようなイメージでプレートを使えるようになると、ディッピングすることも、上半身が突っ込むこともなくなり、ストライド(ステップ幅)が狭まることもなくなります。

アメリカ人は日本人のようにプレートは蹴らないけど、球速は日本人よりも速い!

冒頭で日本とアメリカの指導法の違いを少しだけお伝えしましたが、これを科学的に研究された方がいらっしゃいます。その研究結果が記された論文を読んでみると、日本人投手の反力は平均して体重の0.7倍、アメリカ人投手は0.35倍になったそうです。

この数字を見るだけでも、アメリカ人投手がどれだけプレートを蹴っていないかがよくわかりますね。でもメジャーリーガーのほとんどは、日本人投手よりもずっと速いボールを投げられますよね?その理由は体格の差以上に、速いボールを投げることができるバイオメカニクスを野球指導者がしっかりと学び、それを正しく選手たちに伝えられているからなんです。

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筆者:カズコーチ(プロフィール)
TeamKazオンライン野球塾 プロ野球選手のパーソナルコーチング、自主トレサポート、動作分析、試合内容分析、小中学生の個人レッスンなどを業務としているプロフェッショナルコーチです。
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