ペッパーは必要ないというコーチもいるけど本当?!
「ペッパーはピッチャーゴロを打つ練習だから必要ない」と考えている有名コーチがいらっしゃることは知っていますが、僕は有効な練習法だと考えています。まずピッチャーゴロというのはバットをしっかり振った上での結果ですが、ペッパーの場合はバットは振り抜きません。振り抜いて強い打球を打ってしまったら、ボールが当たってトサーが大怪我してしまいますからね。
木製バットは必ず柾目のスウィートスポットを使ってペッパーをしよう!
まずペッパーをやる際に必要な意識は、バットのスウィートスポットを理解するということです。トサーが投げてくれる遅いボールをゆっくりとしたスウィングで打つことにより、そのバットのスウィートスポットがどこにあるかを探ります。木製バットの場合は非常に小さなスウィートスポットが2ヵ所(バットの柾目)しかありません。一方金属バットはスウィートスポットが周回しますので、どの面を使って打っても大丈夫です。
ペッパーを行うことによって、ボールを正確にスウィートスポットに当てる訓練をするというわけですね。ペッパーのようなゆったりとした動きでもできないことは、打席でできるようになることもありません。ペッパーでできるようになり、マシン相手にできるようになり、フリーバッティングでできるようになり、ようやくピッチャー相手の打席でもできるようになっていきます。
言い方を変えれば基本練習(ペッパー)でできないことは、応用(実戦)でもできないということです。
そう考えるとペッパーは木製バットやラミバットなど、スウィートスポットが小さいバットで行うとより効果的ということになりますね。金属バットのようにスウィートスポットが広いバットでペッパーをやっても、ペッパーの練習効果を高めることはできません。ましてやビヨンドでペッパーをやっても、ビヨンドにはスウィートスポットという概念がほぼないため、タイミングを合わせてバットを落とすという意識下以外では、あまり意味はないのではないでしょうか。
バットが変わればスウィートスポットも変わる!ペッパーで確認だ!
バットにはそれぞれ性格があります。バットが変わればスウィートスポットも変わります。バットを最大限活用するためにも、ペッパーなどによりまずバットの性格、つまりスウィートスポットの位置を正確に把握しておくことが重要です。スウィートスポットがわかっていない状態で闇雲に打ち続けても、ミート力のアップはあまり期待できないと思います。
軟式野球であっても通常の金属バットで行うペッパーには練習効果がありますので、軟式硬式問わず、練習前・試合前にペッパーを取り入れるのはバットのウォームアップをするという意味でも効果的です。